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殿堂入りの遺伝子持つ25歳K.ブラッドリーがメジャー初V!

2011/08/15 12:08
殿堂入りの遺伝子持つ25歳K.ブラッドリーがメジャー初V!
全米プロゴルフ選手権最終日。25歳のルーキーK.ブラッドリーがプレーオフを制してメジャー大会初出場にして初制覇! 7大会ぶりにアメリカ勢のメジャーチャンピオン誕生。(写真提供:AP/アフロ)

 

 シンデレラボーイの誕生だ。メジャー初出場の25歳キーガン・ブラッドリー(米)がアメリカ勢同士のプレーオフを制し見事栄冠に輝いた。

 米男子ツアー今季メジャー最終戦、第93回全米プロゴルフ選手権はジョージア州、アトランタ・アスレチックCを舞台に現地時間14日、最終ラウンドの競技を行ったが72ホールでは決着がつかず、通算8アンダーで並んだブラッドリーとツアー未勝利のジェイソン・ダフナー(米)2人によるプレーオフにもつれ込んだ。

 プレーオフは16番、17番、18番を回る3ホールのストロークプレーマッチ。サドンデス1ホール目16番のセカンドショットであわやイーグルのスーパーショットを放ったダフナーが下りのバーディパットを外す一方で、第2打をダフナーよりさらに内側につけたブラッドリーがきっちりバーディを奪って流れを引き寄せる。

 続く17番はファーストパットを大きくオーバーさせたダフナーがパーセーブに失敗。パーパットを慎重に沈めたブラッドリーが2打リードで最終ホールを迎えた。難易度がもっとも高い18番。劣勢のダフナーが意地を見せてバーディを奪うも、ブラッドリーが2オン2パットのパーでホールアウト。追いすがるダフナーを振り切ったブラッドリーがメジャー7大会ぶりにアメリカ勢として優勝を成し遂げ、派手なガッツポーズを見せた。

 叔母はゴルフ殿堂入りのLPGAスター、パット・ブラッドリー(米)。父親のマークはPGAのクラブプロというゴルフ界のサラブレッドはミニツアーを経て昨年下部ツアーのネイションワイドツアーを1年で“卒業”。PGAツアールーキーとして参戦した今シーズンは、5月末のHPバイロン・ネルソン選手権でプレーオフを制して早くも初優勝を飾ると、メジャー最終戦で2勝目。ウィニングパットを沈めると可愛がっている甥っ子を抱きしめ、両親兄弟との熱い抱擁を交わしたブラッドリー。表彰式では双方の瞳からうれし涙がこぼれ落ちた。

 最終日ターニングポイントが訪れたのは本戦の15番。そこまで快調なプレーを続けていたブラッドリーだが、右に池が迫る距離の長いパー3のティーショットをグリーン奥に外すと、ラフからのアプローチを強く打ち過ぎグリーンを超えて池につかまる痛恨のミス。ドロップエリアからの打ち直しの第4打も寄せきれずトリプルボギーで一気にスコアを落とし、一時ダフナーに5ストロークの大差をつけられた。

 しかしそこで諦めなかったのが殿堂入りのDNA。16番ですかさずバーディを奪い返すと17番では長いバーディパットを絶妙なタッチで沈めて連続バーディ。その間ダフナーが15番から3連続ボギーを叩いて後退し、首位に並んだ2人によるプレーオフが実現した。

「まさかメジャーで勝てるなんて信じられません。夢のようです」と声を詰まらせた25歳。アメリカ待望の大型スター誕生にギャラリーの惜しみない拍手と“U・S・Aコール”が、日が西に傾いたコースに途絶えることなくなり続けた。

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