L.ドナルド、終盤のダボで欧米同時賞金王も風前の灯…

　ルーク・ドナルド（英）が目論む欧米同時賞金王の夢が今、風前の灯と化している。

　フロリダ州、ディズニーワールドに隣接するマグノリアGCを舞台に行われている米男子ツアー、フォールシリーズ最終戦のチルドレンズ・ミラクル・ネットワーク・クラシックは、現地時間22日に第3ラウンドの競技を終え、逆転賞金王を狙うドナルドが終盤で痛恨のミスを連発。首位タイのジャスティン・レナード（米）とケビン・チャペル（米）に5打差の14位タイに後退した。

「昨日は酷いショットを連発して71だったけれど、今日はたった2つのミスショットが命取りになった。ゴルフというのはこういうものなのかな」と達観したセリフを口にしたドナルド。一方、現在ドナルドに36万3,029ドル（約2,800万円）の差をつけ、賞金ランキング1位につけるウェブ・シンプソン（米）は、通算10アンダー9位タイと順位はドナルドよりも上。この結果、ドナルドの逆転賞金王の可能性はほぼなくなった。

　13番までに4つスコアを伸ばしたドナルドは首位と4打差まで迫り、ライバルのシンプソンに3打差をつけるなど快調なゴルフを続けていた。ところが、14番パー5でドナルドは2日連続でハザードに打球を打ち込み、珍しく3パットを叩いてダブルボギーで一歩後退。これまで同ツアーで483ホール連続となる3パットなしの記録を更新してきたパットの名手にとって、無念にもその記録が途切れることに…。14番のダボで意気消沈したドナルドは、16番もボギーとし2アンダー70止まり。14番＆15番で連続バーディを奪ったシンプソンにも抜かされ、優勝戦線から後退した。

　これを受けシンプソンは「ちょっとホッとしている」と安堵の表情を浮かべる。万が一ドナルドが今大会で逆転優勝を飾った場合、シンプソンは単独2位に入れば賞金王のタイトルを獲得することができる。もしドナルドが単独2位ならシンプソンは単独8位以上で賞金王。ドナルドが他のプレーヤーと2位の座を分け合った場合、4人以内の21位タイより良い成績であれば、シンプソンがタイトルを獲得することになる。これらの条件を考えると、ドナルドの再逆転は不可能ではないにしても、かなりハードルが高いことがわかる。

　ドナルドは最終日、奇跡を信じて残りの18ホールで全力を尽くすしかなくなった。