美香、ツアー初優勝へ4位タイ発進！　桃子、藍も好スタート

　宮里美香が、待望の米ツアー初優勝に向けて好スタートを切った。

　欧米両女子ツアー共催で、来季からはメジャー大会になることが決まっているエビアン・マスターズ（フランス、エビアン・マスターズGC）は現地時間26日、第1ラウンドの競技を終了。コースレコードに並ぶ9アンダー63を叩き出したステイシー・ルイス（米）が単独首位に立つ中、美香は5アンダー67でプレーして4位タイと絶好の位置につけている。

　5番で最初のバーディを奪取した美香は、6番、7番と立て続けにバーディを奪う。9番もバーディとして4アンダーで前半を折り返すと、12番でもバーディ。15番で唯一のボギーを叩いたものの、直後の16番をバーディとして5アンダー67でフィニッシュ。首位のルイスに4打差の4位タイにつけた。

　美香は今季、11試合に出場してトップ10入りが4回。メジャーでもウェグマンズLPGA選手権で2位タイ、全米女子オープンで7位タイと実力を見せている。ウォルマートNWアーカンソー選手権では激戦の末に宮里藍に敗れて初優勝を逃しているだけに、好調な今、早く勝利の美酒を味わうべく2日目以降も全力で挑む。

　久々に上位に顔を出したのは上田桃子だ。9試合に出場してベストフィニッシュが12位タイと苦しいシーズンを送っている上田は、この日も1番でボギーが先行する苦しい展開。だがそこから粘りのゴルフで15番まで3バーディ、3ボギーのイーブンパーでプレーすると、上がり3ホールが圧巻だった。16番パー4でバーディを奪うと、続く17番パー3、18番パー5を連続バーディとして3アンダー69をマーク。首位に6打差ながら8位タイにつけ、復調への兆しを見せた。

　ディフェンディング・チャンピオンの藍も4バーディ、3ボギーの1アンダー71で24位タイにつけた。内容的にはショットも悪くないだけに、過去2勝の得意コースで巻き返しにかける。

　その他の日本勢は、大江香織が2オーバー74で65位タイ、佐伯三貴が4オーバー76で91位タイと出遅れ、米ツアー常駐組とは明暗を分けた。

　単独首位に立ったルイスは、5番からの7連続バーディを含む9バーディ（ノーボギー）の猛攻で『63』を叩き出した。これは2008年大会にヘレン・アルフレッドソン（スウェーデン）が叩き出したコースレコードに並ぶもの。「スコアについては考えず、バーディを取ること、ただゴルフをすることだけを考えたリズムの良い一日だった」と無欲での好発進だったことをアピールしたルイス。2008年のアルフレッドソンはコースレコードが効いて優勝しているが、ルイスはこのまま突っ走るのか。今後のプレーに注目だ。

　その他上位陣は、ルイスに2打差の単独2位に朴ヒーヨン（韓）、さらに1打差の単独3位にイルヒー・リー（韓）がつけた。美香と並ぶ5アンダー67の4位タイにマリアージョ・ウリベ（コロンビア）が続き、4アンダー68の6位タイにウェグマンズLPGA選手権を制したシャンシャン・フェン（中）、ポーラ・クリーマー（米）の2人がつける展開となっている。

　また、国内女子ツアーのサントリーレディスオープンゴルフトーナメントで圧勝したアマチュアのキム・ヒュージー（韓）が、上田、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）らと並ぶ3アンダー69の8位タイと大健闘。一方、全米女子オープン覇者のチェ・ナヨン（韓）は3オーバー75で82位タイ、ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1のヤニ・ツェン（台）は4オーバー76を叩き91位タイと大きく出遅れている。