魔の18番にも「これがゴルフ」　アマB.デシャンボーが優勝争いへ

　現地時間8日にジョージア州オーガスタ・ナショナルGCで第2ラウンドの競技を終了した、第80回マスターズ。アンダーパーでラウンドしたのはわずか4人、さらに全体の平均スコアが75.04との数字が示す通り、強風と難しいピンポジションに選手たちは苦戦した。

　そのなかでトップと6打差の21位タイから出たアマチュアのブライソン・デシャンボー（米）は世界No.2のジョーダン・スピース（米）、ポール・ケイシー（英）とのペアリングでプレー。第2ラウンドの前半で3つバーディをマークすると、後半も15番までに2つスコアを伸ばし、4アンダーで一時単独2位まで順位を上げた。しかし、16番パー3で1.8メートルを外してボギーとすると、最終18番パー4で大きくスコアを落とす。

　ティーショットを左に外してアンプレアブルとすると、打ち直しのティーショットも大きく左へ。スタンドに近くに落ちたボールはフリードロップとなったが、4打目でグリーン手前まで運ぶのがやっと。5オンした後、2パットのトリプルボギーを叩き、上がり3ホールで貯金をすべて吐き出すこととなった。

　昨年、全米アマチュアゴルフ選手権とNCAA（全米学生）選手権の両方を制した22歳は、18番について「これがゴルフだ。多くの人は『彼はナーバスになっている』と思ったかもしれないが、そんなことはなかった」と冷静にプレーできていたと語った。ゴルフの祭典へは初めての出場となるが「ここにいられることがとても嬉しいし、とても良い経験だ。多くのことを学べている」と話した。

　終盤の失速があったものの、36ホールを終えて通算イーブンパー8位タイと、十分に優勝争い圏内に踏みとどまっている。「最終ホールの結果は残念。しかし、繰り返すがこれがゴルフだ。ここから学んで、明日ベストなプレーをするよ」と、史上初のアマチュア優勝に目を向けた。