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P.ミケルソン、マスターズ連覇に弾み! 前哨戦で圧勝

2011/04/04 11:23
P.ミケルソン、マスターズ連覇に弾み! 前哨戦で圧勝

 

 世界ランク6位のフィル・ミケルソン(米)が次週のマスターズ連覇に弾みをつける豪快な勝ち星を挙げた。

 米男子ツアー、シェル・ヒューストン・オープン(テキサス州、レッドストーンGC)は現地時間3日、最終ラウンドの競技が行われ、前日コースレコードに並ぶ『63』の猛攻でトップタイに浮上したミケルソンが5連続を含む9バーディ(2ボギー)の猛チャージで7アンダー65をマーク。通算20アンダーまで伸ばし、逃げ切って昨年のマスターズ以来約1年ぶりにツアー通算39勝目を飾った。

 最終18番。第2打をグリーン奥に外したミケルソンのアプローチはまさに天才レフティの真骨頂。池に向かって打つ難しい状況で、ラフからの打球をふわりと上げる芸術的なショットでピンそば60センチに寄せ、難なくパーをセーブして万来のギャラリーの喝采を浴びた。

 実はこの大会が行われたヒューストンはミケルソン一家にとって所縁の地。乳がんを患った妻エイミーさんと母マリーさんが治療を受けたのが同地のM.D.アンダーソンがんセンターだったのだ。最終日は主治医のトム・バックホルツ医師ら医療チームが見守る中、ミケルソンは同センターの家族に対する献身的な治療への謝辞を示すような鮮やかな勝利を挙げて彼らを喜ばせた。

「本当に特別に意味がある優勝だ。本当に素晴らしい」と、我がことのように声を弾ませたバックホルツ氏。昨年の今大会ではミケルソンの粋な計らいで、キャディ経験のある同氏が数ホールバッグを担いで話題となったが、今年は「こんな大変な状況で恐れ多い」とキャディを辞退。ギャラリーとして見守る中でのミケルソンの勝利に笑いが止まらない様子だった。

 それにしても強かった。序盤2連続ボギーで嫌なムードが漂ったが、9番からの怒涛の5連続バーディなどで後続を引き離し、終盤も絶妙なショットで崩れることなく先頭でゴールを駆け抜けた。これで『63』をマークしたときのミケルソンの勝率は5戦5勝の100%。昨年はマスターズに勝ったあと、世界ランク1位を奪うチャンスが何度もありながら不甲斐ないプレーが続き、目下欧州勢に押されて6位に止まっているが、この勝利でメジャー初戦のマスターズに向け好材料が整ったことで、再びミケルソンがNo.1への道を歩み出した。

 最終組で終盤までミケルソンを苦しめながら14番、16番のボギーで失速したスコット・バープランク(米)と、ツアールーキーのクリス・カーク(米)が通算17アンダーで2位タイに入り、通算13アンダー4位タイにアーロン・バデリー(豪)とスティーブ・ストリッカー(米)が食い込んでいる。

 またこの日、7番パー3でブラント・ジョーブ(米)がホール・イン・ワンを達成。通算11アンダーまで伸ばし8ランクアップの8位タイ入賞に入った。ちなみにメジャー通算3勝のパドレイグ・ハリントン(アイルランド)と昨季の賞金王マット・クーチャー(米)も8位タイ。連覇を目指したアンソニー・キム(米)はスコアを1つ落とし通算10アンダー13位タイ。世界ランク2位のリー・ウェストウッド(英)は通算6アンダー30位タイに終わった。

 なお、日本の今田竜二は、今大会では決勝ラウンド進出を逃している。

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