ツアーニュース

D.クラークがメジャー初V! P.ミケルソン追撃及ばず

2011/07/18 03:18
D.クラークがメジャー初V! P.ミケルソン追撃及ばず
42歳のD.クラークが全英オープン出場20度目にして初V達成! 欧州ツアー13勝を誇る実力者が、嬉しいメジャー初制覇を果たした。(写真提供:AP/アフロ)

 

 世界最古のメジャーを42歳のベテラン、ダレン・クラーク(北アイルランド)が制した。

 現地時間17日に行われた今季メジャー第3戦、第140回全英オープン最終ラウンド(英、ロイヤル・セントジョージズGC)。午前中は強風、午後はそれに雨が加わる厳しいコンディションの中、7番パー5で起死回生のイーグルを奪うなどイーブンパー70にスコアをまとめたクラークが、通算5アンダーで嬉しいメジャー初制覇を達成した。

 最終日にまず見せ場を作ったのは、クラークに5打差の7位タイからスタートしたフィル・ミケルソン(米)。ミケルソンは2番、4番、6番の偶数ホールでバーディを量産すると、7番パー5ではイーグル奪取し、前半だけで5つスコアを伸ばす。さらにミケルソンは10番をバーディとして首位クラークに並び、アメリカ勢としては6大会ぶりのメジャー制覇なるかと期待が高まった。ところが、直後の11番で短いパーパットを外してペースを乱すと、後半は別人のゴルフで4ボギーを叩き結局2アンダー68止まり。それでも通算2アンダーにスコアを伸ばし、前日の7位タイから2位タイに順位を上げて大会を終えた。

 ミケルソンの後半の失速で楽になった上、最終日最終組を一緒に回ったダスティン・ジョンソン(米)が14番パー5のセカンドショットを痛恨のOB。追い上げるべき2人が後半失速して俄然優位に立ったクラークは、最後まで落ち着いた試合運びで全英オープン挑戦20度目にして念願のクラレットジャグ(トロフィー)を胸に抱いた。上がり2ホールはご愛嬌の連続ボギーだったが、2位に並んだミケルソンとジョンソンに3ストロークの差をつけて逃げ切った。

 思えば2006年、最愛の妻を乳がんで亡くし幼い息子2人を男手ひとつで育てるなど苦労があった。その間母国の後輩が相次いでメジャータイトルを獲得したことで、欧州ツアー13勝を挙げパイオニアとして後進を引っ張ってきた本人のプライドが傷ついたことも。そんな苦労もすべてこの勝利で吹き飛び「この優勝は私にとってはギフト」と言うと、クラークは感慨深げに声を詰まらせた。「優勝争いに何度も敗れて、その中で経験を積んで、こういう状況でも自分のゴルフが出来るようになったのだと思う」と自らを評したクラークのベテランらしい勝利だった。

 その他上位は通算1アンダー単独4位にトーマス・ビヨーン(デンマーク)。逆転Vを狙ったリッキー・ファウラー(米)は通算イーブンパーでアンソニー・キム(米)、チャド・キャンベル(米)と並び5位タイにとどまった。

 メジャー連覇を目指した注目のローリー・マキロイ(北アイルランド)は通算7オーバー25位タイ、初日首位タイに立ち脚光を浴びた20歳のアマチュア、トム・ルイス(英)は通算9オーバー30位タイ。そのルイスと最終日同組で回った池田勇太は、通算10オーバー38位タイに終わっている。

 尚、石川遼、藤田寛之、平塚哲ニ、高山忠洋、河井博大は予選ラウンドで姿を消している。

関連記事

  1. my caddie
  2. ツアーニュース
  3. D.クラークがメジャー初V! P.ミケルソン追撃及ばず
×