プレーオフ進出に向け尻に火がついたタイガー

　現地時間11日開幕の米男子ツアー今季メジャー最終戦、全米プロゴルフ選手権（ジョージア州、アトランタ・アスレチックC）で、メジャー通算15勝目を狙うタイガー・ウッズ（米）だが、その一方で足元も見据えなければならない事態に陥っている。

　何しろ今季は優勝がないだけでなく、左ヒザなどの負傷で試合に出られない日々が長すぎた。マスターズ以後、先週のWGC-ブリヂストン招待で復帰するまで、出場したのはザ・プレーヤーズ選手権のみ。それもわずか9ホールで棄権しており、現在、フェデックスカップポイントランクは129位に甘んじているからだ。

　レギュラーシーズンは来週のウィンダム選手権で終了し、その翌週、ザ・バークレイズ（現地時間25〜28日／ニュージャージー州、プレインフィールドCC）から始まるプレーオフシリーズに出場できる125位以内に入るためにポイントを稼がなければならない状態に追い込まれているのだ。

　ウィンダム選手権には家族との約束があるため出場できず、今週、しっかり稼がなければ、今大会でシーズンが終わってしまうことにもなりかねない。

　昨年実績だと今大会14位タイ以上に入れればプレーオフに残れるが、他の選手との兼ね合いもあり、確実なことはいえない。メジャーでの復活優勝はもちろんのこと、プレーオフにすら残れないようでは、元No.1としてあまりにも情けない。本人は「ただプレーするだけだよ。メジャーでプレーするのは楽しみだからね。年に4回しかないし、そのためにプレーしているんだから。今大会が終わって、プレーオフに出られるといいな」と、淡々としたものだが、その心中は誰よりも燃えているに違いない。