16歳“レクシー”快挙！　P.クリーマー超え最年少V！

　16歳の逸材“レクシー”ことアレクシス・トンプソン（米）が遂に米女子ツアーの歴史を塗り替えた。

　同ツアーのナビスターLPGAクラシック最終日（現地時間18日／アラバマ州、RTJゴルフトレイル）、後続に5打差の単独トップからスタートしたトンプソンが4バーディ、2ボギーの2アンダー70をマーク。通算17アンダーとし単独2位に入ったティファニー・ジョー（米）に5打差をつけ逃げ切ってツアー最年少優勝を飾った。

　現在のツアー制度が施行されて以降の最年少Vは、2005年のサイベース・クラシックでポーラ・クリーマー（米）が記録した18歳9か月17日。その記録を大きく更新する16歳7か月8日での快挙で、トンプソンは優勝賞金19万5,000ドル（約1,500万円）を獲得した。

「ずっと夢に見ていたことが現実になりました。16年間生きてきて一番嬉しいです」と歴史的快挙に言葉を詰まらせたトンプソン。今季序盤のアブネットLPGAクラシックでは最終日を首位タイで迎えながら『78』と崩れ19位タイに甘んじたが、失敗を糧に目を見張るような成長を遂げた16歳は優勝争いのプレッシャーの中、勝負どころの上がり3ホールで2つのバーディを奪い大差での勝利をもぎ取った。

「ポーラ・クリーマーが私のところに来て『もし誰かが私の記録を破るとしたら、それはあなたしかいないわ』と言ってくれたんです。その言葉が本当に心強かった」とトンプソン。キャディを務めた父・スコットさんも「こんな素晴らしい瞬間を娘と分かち合えるなんて本当に特別な気分です。心から娘を誇りに思います」とうっすら目に涙を浮かべ、娘の快挙に感無量の様子。LPGAではツアーメンバーの年齢制限を行っており18歳にならないと正規のメンバーとは見なされない。特例が認められる可能性は高いが、現時点ではLPGAコミッショナーのマイケル・ワン氏は彼女にQスクール（プロテスト）への参戦を要請している。

　その他上位陣は、通算11アンダー単独3位にアンジェラ・スタンフォード（米）が入り、通算10アンダー4位タイにカレン・スタップルス（英）とブリタニー・ラング（米）の2人。ロレックスランキング（女子世界ランキング）1位のヤニ・ツェン（台）は通算3アンダー25位タイに終わり、ディフェンディング・チャンピオンのキャサリン・ハル（豪）も通算2アンダー34位タイとふるわなかった。

　また、日本勢唯一出場の野村敏京は我慢のゴルフでノーボギーの1アンダー71にスコアをまとめ、通算1アンダー39位タイで4日間の競技を終えている。