藍＆Y.ツェン首位陥落！　トップはA.ムニョスとA.ノルドクビスト

　初日首位タイ発進の宮里藍とロレックスランキング（女子世界ランキング）1位のヤニ・ツェン（台）が足踏みする中、欧米チーム対抗戦のソルハイムカップで活躍したヨーロッパ勢がリーダーボードを駆け上がった。

　ツェンの母国、台湾の建国100周年記念行事の一環として行われている米女子ツアー、LPGA台湾選手権は同地のサンライズG＆CCを舞台に現地時間21日、第2ラウンドの競技を終了。ノーボギーの6アンダー66をマークしたアザハラ・ムニョス（スペイン）が通算7アンダーまでスコアを伸ばし、初日3位タイのアンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）とともに首位の座を分け合った。

　2打差の3位タイに「パットが全く入らなかった」と言うツェンと、キャンディ・クン（台）の地元勢2人が続き、通算4アンダー5位タイにエイミー・ヤン（韓）、韓煕円（韓）らが続く展開。

　平日にも関わらず会場には大勢のギャラリーが詰めかけ「まるで全米オープンかソルハイムカップのような熱狂ぶりでした」とノルドクビストが言えば「こんなに大勢のギャラリーを見たのは初めて」とツェンも感激しきり。だがギャラリーが多ければ、ラウンド中に動く人もいれば、禁止されているカメラ撮影をする輩も続出。選手たちは普段とは違う雰囲気にのまれずマイペースを貫く必要があった。

　そんな中、前週のサイム・ダービーLPGAマレーシアでも優勝争いを演じ単独3位に食い込んだムニョスが、2日間を通じてベストスコアとなる66で回り「グリーンを外してもパットが入ってくれました。6番のイーグルが大きかったです」と集中力を発揮し1イーグル、4バーディの完璧なラウンドでリーダーボード最上段を射止めた。

　ツアー2年目のムニョスは昨年のルーキー・オブ・ザ・イヤー（新人賞）だが優勝にはまだ手が届いていない。「もし勝てたら？　まだ2日間あるから優勝出来るかどうか語るのは早いけれど、優勝は夢であり目標です」と初Vに照準を合わせている。

　一方、初日好調な滑り出しを見せた藍だがこの日は失速。前半6番、7番で連続バーディを奪い波に乗るかと思われたが、13番パー5で果敢にグリーンを狙ったセカンドショットが手前の池につかまり痛恨のボギー。すると勝負どころの16番、17番でも連続ボギーを叩いて1オーバー73とスコアを落とし、通算3アンダー9位タイに後退した。同じ9位タイには初日6位タイ発進の宮里美香、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）らがつけている。

　2人とは対照的に初日38位タイと出遅れていた上田桃子は5バーディ、3ボギーの2アンダー70で回り19位タイに順位を上げている。