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宮里藍、欧州ツアー賞金女王の裏側

2011/12/22 12:05
宮里藍、欧州ツアー賞金女王の裏側

 

 宮里藍が欧州女子ツアー賞金女王の座についたが、これに首をかしげる声があちこちから聞こえてくる。

 宮里は今季、欧州ツアーでは優勝したエビアン・マスターズ、予選落ちに終わった全英リコー女子オープンの2試合に出場しただけだが、エビアン・マスターズの賞金額が高く、48万7,500ドル(約3,800万円)を獲得し、メリッサ・レイド(英)、キャロライン・ヘドバル(スウェーデン)らを抑えて賞金女王となった。

 レイドは欧州ツアーで19試合に出場して2勝、ヘドバルは20戦で4勝しているが、それでも宮里には及ばなかったというわけだ。

 宮里は「複雑な気分。何しろ欧州女子ツアーでは1勝しただけだから……。どこのツアーでも賞金女王にはなったことがないので、それはとてもうれしいけど」と、正直なコメントを出している。

 この裏には、全英リコー女子オープン、豪州ツアーと共催のISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン、ANZ RACV レディースマスターズで優勝し、宮里よりはるかに稼いだヤニ・ツェン(台)が、欧州女子ツアーのメンバー登録をしていないためランキングから除外されているという事情がある。もしツェンが欧州のメンバーなら楽々タイトルを獲得していた。そうなれば、ツェンはルーク・ドナルド(英)同様、欧米同時賞金女王に輝いていたことになる。

 欧州女子ツアーの通常大会の賞金額が低く、米女子ツアーと共催で2013年からメジャー大会となることが決まっているエビアン・マスターズやメジャー大会の賞金額が突出して高いこと、また出場義務試合数がないことなどが原因で起きた珍現象。宮里は女子ゴルフのグローバル化の波に巻き込まれ、不思議な賞金女王気分を味わうことになった。

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