52歳F.カプルス、20年ぶりVへ首位タイ浮上！

　ゴルフの祭典でトーナメントを引っ張るのは、タイガー・ウッズ（米）でもローリー・マキロイ（北アイルランド）でもなく、52歳の大ベテラン“フレディ”ことフレッド・カプルス（米）だ。

　今季メジャー初戦マスターズは、ジョージア州のオーガスタナショナルGCを舞台に現地時間6日、第2ラウンドの競技を終了。この日3連続を含む7バーディ（2ボギー）を奪って5アンダー67の好スコアをマークしたカプルスが、通算5アンダーでジェイソン・ダフナー（米）と並び首位タイに浮上した。

　1打差の3位タイに初日のトーナメントリーダーであるリー・ウェストウッド（英）の他、昨年最終日に崩れてグリーンジャケットを逃したマキロイ、全英オープン王者ルイス・ウーストハウゼン（南ア）、完全復活を目指すセルヒオ・ガルシア（スペイン）、飛ばし屋ブッバ・ワトソン（米）といずれ劣らぬ強者が名を連ねている。

　初日の29位タイから一気にトップタイに躍り出たカプルスがマークした『67』は、奇しくも前回ここで優勝を飾った20年前の第2ラウンドと同スコア。実はカプルス、マスターズでの平均スコアは歴代1位とオーガスタを大得意としている。2週間前の米チャンピオンズツアー（ミシシッピーガルフ・リゾート・クラシック）で優勝を飾り、前週のレギュラーツアー（シェル・ヒューストン・オープン）でも楽々予選をクリアするなど目下絶好調。「勝てるか、って？　もちろん勝てると信じているよ」とギャラリー一番人気の52歳は、2度目のグリーンジャケットにピタリと照準を合わせている。

　とはいえ首位から5打差以内に30人がひしめく大混戦。この日4アンダー68と巻き返したフィル・ミケルソン（米）が通算2アンダーで44ランクアップの11位タイに浮上した例を挙げるまでもなく、決勝ラウンドでは目まぐるしく上位が入れ替わる展開が予想される。

　しかしマスターズ5度目の優勝を狙うタイガーはチャンスにパットが決まらない苛立ちからショットまで狂い始め3オーバー75と崩れて通算3オーバー40位タイと早くも優勝戦線から離脱。昨季大会で2位タイに食い込んだジェイソン・デイ（豪）は左足首を痛め第2ラウンドの途中で棄権を表明している。

　日本勢は松山英樹が2オーバー74とスコアを崩しながらも2年連続で予選をクリア。通算1オーバーはアダム・スコット（豪）と並ぶ31位タイとアマチュアの中では最上位での予選突破となった。しかし期待の石川遼は5オーバー77と大きくスコアを崩し、通算9オーバー77位タイで無念の予選落ちに終わっている。