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B.ワトソン、プレーオフ制し涙の逆転V! 松山54位タイ

2012/04/09 09:32
B.ワトソン、プレーオフ制し涙の逆転V! 松山54位タイ
B.ワトソンが悲願のメジャー初制覇をマスターズで達成し、伝統のグリーンジャケットに袖を通した。(写真提供:AP/アフロ)

 

 短いパーパットを沈め勝利を決めた瞬間、ブッバ・ワトソン(米)はキャディと抱き合い号泣した。駆け寄る母、普段から仲の良いリッキー・ファウラー(米)、ベン・クレーン(米)といった仲間たちの祝福…ワトソンの涙は乾くことなく流れ続けた。

 今季メジャー初戦マスターズ(ジョージア州、オーガスタナショナルGC)は現地時間8日、最終ラウンドの競技を行い、最後まで誰が勝ってもおかしくない混戦が繰り広げられた。そんな中、通算10アンダーで並んだワトソンとルイス・ウーストハウゼン(南ア)によるプレーオフに突入。サドンデス2ホール目でパーをセーブしたワトソンが初の栄冠に輝いた。

 最終日を引っ張ったのは、昨年のチャール・シュワーツェル(南ア)に続く2年連続南ア勢による優勝を狙ったウーストハウゼンだった。2番パー5でマスターズ史上4人目のアルバトロスを達成し単独トップに躍り出ると、終盤までリードを守り続け15番のバーディでただひとりスコアを二桁アンダー(通算10アンダー)まで伸ばした。しかし同組で回ったワトソンが13番から4連続バーディを奪って一気にウーストハウゼンに並び、同スコアで72ホールを終了。

 18番で行われたサドンデス1ホール目ではピン横3メートル弱のバーディチャンスを作ったワトソンが優位に立ったがパットが決まらず互いにパーで分け合うことに。続いて10番パー4で行われたサドンデス2ホール目、ティーショットを大きく右に曲げ松の葉が敷き詰められた林につかまったワトソンは絶体絶命のピンチに陥った…かに思われた。

 だがウーストハウゼンもティーショットを右に曲げ、ラフからのセカンドショットがグリーンに届かず肩を落とす。一方ワトソンは難しい第2打を直接グリーンに乗せるスーパーショットを披露。グリーン手前から寄せきれずボギーを叩いたウーストハウゼンに対し、バーディこそ逃したものの確実にウイニングパットを決めてグリーンジャケットに袖を通した。

 ワトソンは2010年の全米プロゴルフ選手権でプレーオフ進出を果たしたが、マーティン・カイマー(独)に敗れメジャー制覇を逃しており、ツアー通算4勝目にして初のメジャータイトルを手中に収めたことになる。ちなみに、レフティーによるマスターズ制覇は2003年のマイク・ウィアー(カナダ)、過去大会3勝のフィル・ミケルソン(米)に続き3人目。

 悲願のメジャー初勝利を狙ったリー・ウェストウッド(英)はまたしても2打足りず、ミケルソン、マット・クーチャー(米)、ピーター・ハンソン(スウェーデン)と並び3位タイに終わった。通算5アンダー単独7位にイアン・ポルター(英)、通算4アンダー8位タイにこの日16番でホールインワンをマークしたアダム・スコット(豪)、ジャスティン・ローズ(英)、パドレイ・ハリントン(アイルランド)が入っている。

 注目のタイガー・ウッズ(米)は、結局4日間を通してアンダーパーをマーク出来ないまま通算5オーバーでローリー・マキロイ(北アイルランド)らと並び40位タイに終わった。

 日本勢は2年連続ローアマを狙った松山英樹が8オーバー80の乱調。通算9オーバーで前日の27位タイから54位タイへ急降下し、47位タイに入ったパトリック・キャントレー(米)にローアマのタイトルを譲った。また、石川遼は予選で姿を消している。

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