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“特別ルール”適用の今季最後のメジャーは制するのは!?

2012/08/09 10:54
“特別ルール”適用の今季最後のメジャーは制するのは!?

 

 1991年ライダーカップで米国チームが勝利に歓喜したキアワ・アイランド・ゴルフリゾート オーシャンコース(サウスカロライナ州)で、米男子ツアーのメジャートーナメントが初めて開催される。

 現地時間9日に開幕する同ツアー今季メジャー最終戦、第94回全米プロゴルフ選手権。メジャー史上最長の7,676ヤード、パー72に設定されたキアワ・アイランド・ゴルフリゾート オーシャンコースでの開催に、大会主催のPGAオブ・アメリカは“特別ルール”を設定した。海が近く、無数の砂地が広がっているため、人工的なバンカーかどうか分かりにくいという理由で、今大会に限ってはすべての砂地がスルー・ザ・グリーン扱いになるとのこと。つまり、通常はバンカーである場所も、アドレスでソールして打ってもかまわないという。2年前の同大会、優勝を目前にしたダスティン・ジョンソン(米)が荒地から打ったショットがハザードと判断され、2打のペナルティを受けて優勝を逃したという出来事があるが、今回の“特別ルール”がどのように影響するのかは試合が始まってみなければなんとも言えない。

 大西洋に面する立地条件から考えれば当たり前だが、天候が大きく影響するのは明らかだ。世界ランクNo.1で、メジャー初優勝が悲願となっているルーク・ドナルド(英)は「天候がこの大会では大きな意味を持ってくるだろう。火曜日の朝7時に25マイル(風速40メートル)の風が吹いていたんだ。このコースではコンディションが刻一刻と違うから難しい。ただ、風がなければチャンスはある」とコメント。また、出場選手の中でただひとり、1991年ライダーカップでオーシャンコースでのプレーを経験しているホセ・マリア・オラサバル(スペイン)は「風が吹き始めたらコースはモンスターになる」と断言している。サンダーストームも含め、不安定なトーナメントウィークの天気予報と併せて、選手たちを戦々恐々とさせている。

 ドナルドのほか、メジャー15勝目を狙うタイガー・ウッズ(米)、世界ランク2位のローリー・マキロイ(北アイルランド)、全英オープン覇者のアーニー・エルス(南ア)、先週のWGC-ブリヂストン招待で優勝し、その勢いのまま連覇を狙うキーガン・ブラッドリー(米)ら優勝候補はいずれも天候との勝負に備えている。また、全英最終日に自滅して逆転負けを喫したアダム・スコット(豪)、先週のブリヂストン招待で2年ぶりVまであと一歩と迫りながらやはり自滅したジム・フューリック(米)ら、リベンジを誓う面々もいる。

 日本勢は、石川遼、藤田寛之、谷口徹の3人が出場。2009年から4年連続の参戦となる石川には来季の米ツアー出場権もかかっているが、マイペースでのプレーを誓っている。天候次第の難コースで、うまく自然と付き合えれば上位にくい込むことも夢ではない。

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