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美香、悲願の米ツアー初優勝! 藍は16位タイ

2012/08/20 11:43
美香、悲願の米ツアー初優勝! 藍は16位タイ
悲願の米ツアーの初優勝を飾った宮里美香。(写真提供:AP/アフロ)

 

 その瞬間、宮里美香は右手のこぶしを3度突き上げた。

 米女子ツアー4年目、79試合目のセーフウェイ・クラシック。現地時間19日、オレゴン州のパンプキン・リッジGCで行われた最終ラウンドを、美香は後続に2打差をつけ単独首位で迎えた。ジュニア時代からのライバル、リュウ・ソヨン(韓)と最終組で激突。リュウや前の組でプレーする面々の追撃に遭いながら、フロントナインで2つのバーディを奪い一時は2位に3打差をつけてトップを快走していた。

 だが、層の厚い米女子ツアーだけに苦しい戦いが続く。10番でボギーを叩いた美香に対し、リュウはバーディを奪い1打差に迫る。しばらくこう着状態が続いた後、15番で美香は右手前から2.5メートルのバーディチャンスを外したが、リュウはボギーを叩いて差は2ストロークに開いた。

 美香は続く16番パー3でも手前4メートルのパットを決めきれずパーとし、バーディを奪ったリュウにまたしても1打差に迫られた。だが、17番でバーディを奪って通算13アンダーとすると、先にホールアウトしたブリタニー・リンシコム(米)や1組前のインビー・パーク(韓)、リュウの3人に2打差をつけて18番を迎えた。

 勝負のかかった最終ホール。美香はきっちりとフェアウェイを捉えたが、リュウのティーショットは右の池につかまり、ラフにドロップしての3打目はグリーン奥のラフ。リュウはこのホールをボギーとし通算10アンダーでホールアウトした。一方の美香も第2打をグリーン横のラフにこぼしたが、ここから30センチに寄せてきっちりとパーセーブ。リンシコム、パークの2人に2打差をつけ悲願の初優勝を飾った。

 ホールアウトした美香を、同じ組でプレーしたリュウがハグで祝福。さらに、グリーンサイドで見守っていた宮里藍と上田桃子が美香に駆け寄る。上田がシャンパンシャワーをあびせ、美香が歓声を上げながら抱きついて祝福。米ツアーの戦いの過酷さを知る仲間たちの絆も見せ付けた。

 今季、これまで何度も優勝争いを繰り返しながらも勝てずにいた美香。だが今大会は、初日からフェアウェイを外したのは2ホールだけという安定したショットを武器に堂々の勝利。1986年は岡本綾子が、2010年には藍が大会制覇を成し遂げている歴史ある大会の優勝者として、またひとり日本人選手がその名を刻んだ。

 表彰式では「英語に自信がないから」とカンニングペーパーをチラリ。しかしその後は「これが私の米ツアー初優勝。興奮していてなんと言っていいかわかりません。(リュウ)ソヨンは良いプレーをしているし、バックナインはナーバスになったけど、『集中しろ』と何度もキャディに言われました」と堂々とスピーチして見せた。

 通算11アンダー2位タイにリンシコムとパーク、通算10アンダー4位タイにはリュウ、クリスティー・カー(米)、カン・ハエジ(韓)が入った。

 他の日本勢は、藍が5つスコアを伸ばして通算4アンダー16位タイ。11位タイからスタートした上田は2つスコアを落として通算3アンダー19位タイで3日間の競技を終えている。

 また、不調が続いていたロレックスランキング(女子世界ランキング)No.1のヤニ・ツェン(台)が、通算6アンダー単独11位と復調の兆しを見せている。

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宮里美香、米女子ツアー初優勝!
「セーフウェイ クラシック」最終日ゴルフネットワーク放送予定

「セーフウェイ クラシック」
【再放送日】
最終日 8/20(月)午後7:30〜10:00
最終日 8/21(火)午前7:00〜09:30 ※緊急編成
最終日 8/22(水)午後0:00〜02:30 ※緊急編成
最終日 8/25(土)午後0:00〜02:30

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