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松山、丸山効果でパワーアップ! 藤田は復活へ必死の戦い

2013/09/18 12:30
松山、丸山効果でパワーアップ! 藤田は復活へ必死の戦い

 

 松山英樹が世界の舞台へ向けて丸山茂樹からエネルギーを注入された。

 松山は17日、国内男子ツアー、ANAオープンゴルフトーナメント(19〜22日/北海道、札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース)の練習ラウンドを丸山と一緒にプレー。ダウンスイングの際の胸の向きを修正してもらい飛距離がアップしたことで「確実によくなった」と、顔をほころばせた。

 今季は全米オープン、全英オープンとメジャー大会2試合でのトップ10入りもあり、松山は現在、国内ツアーの賞金ランキングで後続を大きく突き放して首位を独走している。

 国内ツアーでは今季すでに3勝しているが、まだまだウイークポイントがないわけではない。日本人最多の米男子ツアー3勝を誇る丸山がその“隙”を埋めてくれた格好だ。シーズン終盤、そして来季主戦場となる米ツアーでの戦いに向けて、大きな意味を持つ練習ラウンド。ホールアウトした松山には自信に満ちた笑顔があふれていた。

 もっとも丸山のほうにも思惑がある。2週間後に迫った米国 vs. 世界選抜の名誉をかけた戦い、ザ・プレジデンツカップ(現地時間10月3〜6日/米オハイオ州ミュアフィールド・ビレッジGC)を想定しているのだ。松山はニック・プライス主将(ジンバブエ)率いる世界選抜チームの一員であり、丸山は副主将としてチームをサポートする。大会はチーム対抗戦とあって、主将、副主将は選手へのアドバイスが認められているため、今回が絶好のチャンスとなったわけだ。丸山本人は左手首の手術明けで出場できる試合数が限られている。そんな中で参戦した今大会で、松山とプレーできたことは大きな収穫でもあった。

 お互いの利害が一致して笑顔が弾けた練習ラウンド。世界の舞台を想定しての大事な時間は松山にとっては当然、今季の賞金王獲得と世界へ飛び出す大切な準備になったに違いない。

 一方、連覇がかかる昨季の賞金王、藤田寛之は必死に復活への足がかりを模索している。賞金王タイトルに輝いた男の宿命として昨オフから多忙な日々を送った。もちろん海外メジャー4試合にもすべて出場したが、全試合で予選落ちを喫した。残念だったのは結果だけではない。多忙のツケは大きかった。

 4月のマスターズを前に肋骨の損傷が発覚。トレーニングも練習も欠かせない男が、準備不足のまま大舞台に臨んだのが大きく響いている。日本でも未勝利どころか5試合で予選落ちと、思うようなゴルフが出来ていないのが現状だ。

 そこで、師匠と仰ぐ芹澤信雄に助けを求めている。「お医者さんに『先生、何とか治してください』とすがるような心境です」と、苦しい胸中を明かした。44歳という年齢には調子を取り戻すのを待っている余裕はない。

「一番上に立ったら、落ちていくばかりです。落ちていく自分をどこまで食い止めることができるか。今はそれとの戦い」と、試行錯誤を繰り返している。「とにかく早く1勝を」。予選ラウンドでは、注目の松山と2011年大会覇者のカート・バーンズ(豪)とプレーする。その刺激が藤田にどう作用するのか楽しみだ。

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