美香、V圏内3位タイ浮上！　藍10位タイ、勝は後退

　国内女子ツアーの今季公式戦初戦、ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ（茨城県、茨城ゴルフ倶楽部 西コース）は10日、日没サスペンデッドとなった第2ラウンドの続きと第3ラウンドの競技を終了。今季、米女子ツアーで2勝を飾りロレックスランキング（女子世界ランキング）11位のアンナ・ノードクイスト（スウェーデン）が「コースは難しかった。特にピンポジションが厳しかった」と語った通り、2日目までと同様に各選手はスコアメイクに苦しんだ。

　そんな中で安定したゴルフを披露したのが、セッティングの難易度が高い米ツアーを主戦場としている宮里美香だった。通算イーブンパー10位タイから出たこの日、4、5番で連続バーディを奪って勢いに乗ると、12番までにさらに2バーディを重ねてリーダーボードを一気に浮上する。13、14番では連続ボギーを喫したが「あせらず、ゆっくりやっていこうと思っていた」と好調のショートゲームで立て直し、4バーディ、2ボギーの2アンダー70をマーク。首位のフォン・シャンシャン（中）と5打差、藤田光里、フェービー・ヤオ（台）と並ぶ通算2アンダー3位タイへ順位を上げた。

　初日は強風で2オーバー74とスコアを崩して出遅れたものの、2日目以降ショットの切れが甦った。「ショートゲームでチップインが2連続できた。（2日目までとは）ショートゲームが違う」と手ごたえを口にした美香。「（明日は）自分のゴルフに集中して、一打一打大切にいく。タフになればなるほど燃えるものがある」と難コンディションの時ほどその実力を発揮するタイプの彼女だけに、最終日は完全Vを狙うフォン相手にどんな戦いを見せてくれるのか期待したい。

　一方、美香と同じく10位タイスタートの宮里藍は未だエンジンがかからず。2バーディ、3ボギーで迎えた17番パー5でフックラインを読み切って渾身のバーディを奪いイーブンパー72でフィニッシュしたものの、今季2勝の一ノ瀬優希、イ・ボミ（韓）らと同じ通算イーブンパー10位タイと足踏み中だ。

　また、藍と同様に注目を集めるアマチュアの勝みなみ（鹿児島高1年）は、コースレコードタイを記録した前日から一転。4連続ボギーを含む、6ボギー（3バーディ）と乱れて通算6オーバー。吉田弓美子、李知姫（韓）ら並ぶ51位タイへ後退した。

　その他、通算4アンダー単独2位にこの日6つスコアを伸ばした成田美寿々が浮上。ノードクイストが通算1アンダー6位タイに続いているが、新婚の横峯さくらは1バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの2オーバー74を叩いて、堀奈津佳、櫻井有希と同じ通算7オーバー57位タイに甘んじている。