2つの思いが交錯するテキサス決戦　日本勢は石川が出場

　米男子ツアーのシェル・ヒューストン・オープンが現地時間2日、テキサス州のゴルフクラブ・オブ・ヒューストンで開幕。マスターズに向けて2つの思いが交錯する大会に石川遼が出場する。

　今大会は、マスターズへの出場資格を持たない選手にとってラストチャンス。3月30日に発表された世界ランキングによって、出場選手のほとんどが決定したゴルフの祭典だが、残り1枠が今大会の優勝者に授与される。

　多くの選手が夢見るのは、昨季の再現だ。昨季大会では、後続に4打差をつけてトップを走ったマット・クーチャー（米）が失速。最終18番のセカンドを池に入れると、同じホールで距離のあるバーディパットを沈めたマット・ジョーンズ（豪）に並ばれて、勝負の行方はプレーオフに委ねられた。すると、プレーオフ1ホール目でジョーンズが、バンカーからの3打目を直接カップにねじ込むミラクルショットで勝利。ツアー初勝利を6打差の大逆転で飾り、見事にマスターズへのラストチケットを掴んだ。

　ラストチャンスにかけるのは、昨年に6年連続となるマスターズ出場を逃した石川も同じ。2015年は苦しい出だしとなったが、前戦のアーノルド・パーマー招待では、3日目を終えて17位タイにつけた。最終日に崩れて43位タイで大会を終えているものの、一時期の不調からは脱却したように見える。しかし、上位進出や優勝を目指すには、4日間を通して安定したスコアを出し続けることが必要だ。

　一方のマスターズ出場組にとっては、これが前哨戦。バレロ・テキサス・オープンで単独2位となったジョーダン・スピースは、最新の世界ランキングで自己最高の4位に浮上。今大会のパワーランキング（優勝予想）でも2位にランクインしており、バルスパー選手権に続く今季2勝目でビッグトーナメントに勢いをつけることができるだろうか。

　果たして、挑戦者たちは夢の舞台への切符をつかみ取ることが出来るのか。それとも、トップタンカーたちが打ち砕くのか。激戦必至のテキサスから目が離せない。