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あの松村道央が初優勝! 遼は連覇ならずも賞金1位返り咲き

2010/10/03 17:51
あの松村道央が初優勝! 遼は連覇ならずも賞金1位返り咲き

 

 国内男子ツアーのコカ・コーラ東海クラシックは3日、愛知県の三好カントリー倶楽部 西コースを舞台に最終ラウンドの競技を終え、首位に3打差の4位タイからスタートした松村道央が、前日首位の兼本貴司、同3位スタートの藤田寛之とのプレーオフを制してツアー初勝利を挙げた。ディフェンディング・チャンピオンの石川遼はスコアを3つ伸ばしたが優勝争いには絡みきれず、大会史上初の連覇を逃した。

 前日の第3ラウンドは終盤に失速。特に15番パー5で痛恨のダブルボギーを喫して首位に4打差まで後退した石川。この日は7番パー5でイーグルを奪い波に乗るかに思われたが、直後の8番でボギーを叩き、前半はスコアを1つ伸ばしただけで折り返す。

 バックナインの序盤は前日と同様好調で、10番、12番でバーディ。しかし兼本、藤田らの上位陣もスコアを伸ばして行き、なかなかその差が縮まらない。その後も16番、18番などでアイアンが冴え、バーディチャンスにつけたものの生かしきれず。結局石川は、1イーグル、2バーディ、1ボギー、3アンダー69で通算6アンダーの4位タイに終わり、大会史上初の連覇はならなかった。

 その一方で、兼本と藤田の優勝争いに突如割って入ったのは、ツアー未勝利の27歳・松村だった。松村と言えば、石川が同窓の薗田峻輔との歴史に残るプレーオフを制した今年のフジサンケイクラシックで、石川と最終組で回った際にお互い赤と黒をコンセプトにした似通った服装にしてしまい、共に苦笑いしたというエピソードで話題になった。

 そのフジサンケイでも、最終日を最終組で回り6位タイに食い込む健闘を見せ、その微笑ましいエピソード以上に実力をアピールしていた松村。この日は2番でボギー、6番でダブルボギーを喫するなど苦しんだが、その直後から驚異の追い上げを見せた。7番から13番までの7ホールで、3連続を含む5つのバーディを奪うという怒とうのチャージ。それでも上がり3ホールを残して首位の兼本・藤田と3打差という苦しい状況だったが、最後まで諦めずに17番でバーディを奪い、最終18番でも超ロングパットをねじ込むスーパーバーディ。スコアを通算8アンダーまで伸ばし、兼本と藤田の結果を待った。そして、兼本と藤田が上がり3ホールでスコアを1つずつ落としたため、3人が並び勝負の行方はプレーオフにもつれこんだ。

 18番パー4を繰り返し戦うプレーオフでは、1ホール目に兼本がボギーを叩き脱落。藤田と松村の争いになり、2ホール目は共にパー。そして、3ホール目で決着がついた。ティーショットは共にフェアウェイ左のラフへ。ここからのリカバリーが勝負を分けた。深いラフからの松村の2打目がグリーンを捉えたのに対して、藤田の2打目はグリーンの淵を転がり落ちて、そのまま止まらず池へ。藤田は1打罰からの4打目も寄り切らず、松村が2パットでパーをセーブして長い戦いに終止符が打たれた。

「今年1年、優勝という2文字を追いかけていた」という松村が涙の初優勝。「石川くん、薗田(峻輔)くん、池田(勇太)くんといった若い選手たちに負けないよう頑張りたい」と、年長者としての意地を垣間見せた。なお、この大会の結果により、石川が今大会出場しなかった金庚泰(韓)を逆転し賞金ランキング1位に返り咲いている。

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