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注目選手振り返り 〜アダム・スコット〜

2015/12/17 13:14
注目選手振り返り 〜アダム・スコット〜
A.スコットにとっての2015年はコース内外で様々な転機を迎えた一年となった。(写真提供:Getty Images)

 

 昨年12月に新キャディを迎え、今年2月には第一子となる長女が誕生、さらに来年1月からのアンカリング打法禁止に向けてパッティングを試行錯誤…。元世界王者アダム・スコット(豪)にとっての2015年は、コース内外で様々な転機を迎えた一年だった。

 アンカリング打法禁止の発表を受け、昨季の早い段階から標準のパターを試し始めたスコット。とはいえ長尺パターに転向する以前も勝ち星を重ねていただけに、3月のWGC-キャデラック選手権で4位タイに入ったことはある程度想定内とも言える結果だった。しかし翌週はパッティングがさっぱりで予選落ちとなると、迎えた4月、マスターズでの王座奪還を目指すスコットは勝率がより高いと踏んだ長尺パターにスタイルを戻す。

 これが裏目に出たかは分からないが、同大会では38位タイと結果を残せず。それでもシーズンを終えるまで長尺パターを手放さなかったスコットは、全米オープン(4位タイ)、全英オープン(10位タイ)でこそトップ10に入るも、主戦場の米ツアーではトップ10入りわずか3回、プレーオフシリーズでは第2戦を前に姿を消してしまった。

 10月のザ・プレジデンツカップでも1勝2敗2分けとチームを勝利に導くことは出来なかったが、同大会から長尺パターを封印して以降は明るい兆しも。10月末の米ツアー今季第3戦、CIMBクラシックで4ラウンド通じての60台で2位に入ると、11月にはアジアンツアー、エミレーツ・オーストラリアン・オープンで2位タイという成績を残し、通常のパターでも優勝を争えることを改めて証明したのだ。

 来年に向けた課題はやはりそのパッティング。昨季のストローク・ゲインド・パッティングはツアー158位に終わったが、ショット力はツアー屈指なだけにパットさえ入れば優勝争いに絡む回数も飛躍的に増えるはずだ。2001年から毎年世界中で1勝以上という記録は途絶えたものの、来年からは心機一転、再び勝利を重ねてファンを沸かせてもらいたい。

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