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注目選手振り返り 〜吉田弓美子〜

2016/01/06 14:33
注目選手振り返り 〜吉田弓美子〜
2015年シーズンから短尺パターを使用している吉田弓美子。(写真提供:Getty Images)

 

 後続に1打差をつけて迎えた最終18番パー4、吉田弓美子のパーパットがカップの底を叩く。ボールの軌跡を見送った彼女はその場で立ち竦み、静かに涙を流した。

 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン(中京ゴルフ倶楽部 石野コース)の優勝トロフィを受け取った吉田にとって、2013年のゴルフ5レディス以来の白星。絶大な信頼を寄せる長尺パターではなく短尺パター(2016年シーズンからアンカーリングが禁止)で挑み、初めてつかみ取った勝利だった。

 2度追いつかれながらも、1打差で逃げ切った最終ラウンドのマッチレース。ノーボギーの67で猛追したジョン・ジェウン(韓)も「ベストは尽くしたが、吉田さんは付け入るスキがなかった」とウイナーの落ち着いたプレーを称賛している。

 ツアー初勝利を含む3勝を飾り、自己最高の賞金ランキング5位に入った2013年シーズンとは対照的に、2014年シーズンは未勝利で同ランクは20位にダウン。リベンジを期して挑んだ2015年シーズン、開幕からの出場10試合は凡庸な成績にとどまっていたものの、5月に行われた同大会の優勝を機にリゾートトラスト レディス(3位)、ヨネックスレディスゴルフトーナメント(7位タイ)と3試合連続でトップ10入り。最終戦の公式大会・LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップでも3位タイに食い込み、シーズンを通してファンに“吉田復活”を印象づけた。

 今季からアンカーリングが禁止になるため、長尺パターを愛用する吉田にとって2016年は勝負の一年となる。目標は「自己最高の賞金ランキングで5位以内」。果たして、今季の吉田は短尺パターでどのような数字を残すのだろうか。

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