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三浦技研「9 POSITION FITTING」 たった「2mm」は大きな「2mm」だった

2019/11/18 00:00
三浦技研「9 POSITION FITTING」 たった「2mm」は大きな「2mm」だった

 

my caddie 編集部です。

先日、埼玉県越谷市にある三浦技研のフィッティングセンターで「9 POSITION FITTING(9 ポジションフィッテイング)」の説明を受けてきました。



三浦技研では今まで、スイング動作解析器「GEARS(ギアーズ)」や、ヘッド軌道や弾道を計測する「GC Quad(GC クアッド)」を使用してフィッティングをしてきましたが、「9 POSITION FITTING」はフェースプログレッション(FP)、飛距離、ヘッドの入射角の連動性に注目して分析を行います。

<フェースプログレッションとは>



フェースプログレッション(FP)は、リーディングエッジがシャフトの中心線に対して、どのくらい離れているかを表す数値のこと。



ストレートネックだとFPは大きく、グースネックだとFPは小さくなります。

ストレートネックはマッスルバックなどプロが好む形で、操作性が非常に良く、ボールを左右に曲げるのが楽になります。一方、グースネックは捕まりやすくストレートネックよりも易しい印象を受けます。

<インパクトロフト>
担当の方の説明によると「軌道」「入射角」「インパクトロフト」の3つが正しければ適正な飛距離と弾道を生み出すことができるらしいです。

例えば7番アイアン(34度とします)ならインパクトロフトは25〜27度が理想ですが、飛距離の出ていない人の数値を見ると30〜34度(入射角が浅くインパクトでロフトが寝ている)。

プロが7番アイアンで200〜210ヤードくらい打てるのはロフトが立ってフェースが入るから。もちろん筋力やヘッドスピードなども関係してきますが、よくいう「上から入ってきている」のです。

従って、インパクトロフトが適正になれば飛ぶようになります。アイアンは飛ばすクラブではありませんし、思い切り振るクラブでもありませんが、9番で140ヤードが、立って入ることで150ヤードになり、より楽にゴルフができます。

<インパクトポイント>
インパクトロフトと合わせてインパクトポイントも知る必要があります。インパクトポイントとは簡単に言えばボールポジションのこと。

分かりやすくドライバーで説明すると、左足かかと線上に置く人、スタンスの真ん中に置く人と、ボールポジションは人それぞれ。これがインパクトポイントです。

しかし厄介なのが、インパクトポイントは持って生まれたものだそうで、練習やフィッティングで修正するのは難しいので、ヘッドやフェースの位置を動かして調整する必要があるそうです。

<9 POSITION FITTING>
フィッティングスタジオには同一シャフトでライ角、振動数、バランス、クラブ重量が全て同じでありながら、FP値がノーマル、プラス2mm(オンセット)、マイナス2mm(オフセット)のものがあります。

膨大なデータを取った結果、プラス2mmのオンセットのクラブで打つと約8割の人は、ひと番手(ロフトでいうと約4度)飛ぶようになったそうです。

また、FP値に加え大切なのが「ライ角」。FP値は飛距離に関係し、ライ角は方向性に大きな影響を与えます。この2つの数値を多面的に捉えて判断できるフィッティングツールが「9 POSITION FITTING」です。



オンセット、オフセットを考えると、ロフトを2度立てれば1mmのオフセット(グースネック)で、オフセットになればなるほど鋭角に入らなくなるので、飛距離がでません。

逆に1mmのオンセット(ストレートネック)にすればロフトを2度立てたことと同じになります(実際のロフト角は変わっていません)。ロフト角を変えないでFP値を変えるのは三浦技研以外ではできないことかと思います。

そして、フィッティングの流れとしては、まず自分のクラブで5球打ってFP値、ライ角を測定。入射角、インパクトポイント、インパクトライ角の傾向を調べて、適正値に当てはまるように9つのポジションから適切だと思われるスペックを見つけていきます。



ここで注意することがあります。フィッティングは様々なデータを見ながら行いますが、担当の方も仰っていましたが、「平均値」を信用しすぎないことです。

例えば、プロがドライバーを10球打てば「295、300、300、302、299ヤード…」とほとんど誤差はでないので平均値も信用できます。しかし、アマチュアだと「280、230、250、230、300ヤード…」などミスショットもあるので平均値は良くても、内容が悪いのでデータとしては信用できません。

重要なのは230ヤードと300ヤードのショットを比較し、300ヤード時の数値に近づけるようフィッティングをするか、ということです。


<溝をチェック>

筆者が一番興味を抱いたのはフェース溝のどこでボールを捉えているか。アメリカのプロは5本目くらいに対し、日本のプロはだいたい3本目らしいのです。理由としては日本の芝は浮いていて、アメリカの芝は沈んでいるため。



確かにボールが浮いていればそこまで「鋭角に」という意識はなくなります。逆にボールが沈んていれば「鋭角に入れよう」と意識し、深めに入っていくのが理解できます。

どのあたりで打っているのかを調べる簡単な方法は、インパクトマーカー(シール)をフェースに貼って打つこと。どちらかというと5本目くらいに当たる方が良いそうです…。

<フィッティングは完全予約制>

フィッティングは完全予約制。関西だと兵庫県姫路市、関東は埼玉県越谷市にあるので機会があれば是非、受けてみてください。

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