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感動をありがとう! 松山英樹選手がマスターズ制覇

2021/04/15 00:00
感動をありがとう! 松山英樹選手がマスターズ制覇

 

my caddie 編集部です。

新型コロナウイルスの影響でここ数年は暗いニュースばかりでしたが、久しぶりの明るいニュースが入ってきましたね。

ついにアジア人初、日本人初のマスターズチャンピオンが誕生しました!



日本人でメジャーを獲るなら松山英樹選手しかいないと言われ、我々では想像できないほどのプレッシャーを抱えながら日々戦っていたと思います。

2017年の全米プロゴルフ選手権はもう少しのところまで行きましたが、ジャスティン・トーマス選手に逆転され、その悔しさから涙を流しました。

それから4年、ついに悲願のメジャータイトル獲得、しかもメジャー大会の中でも最も獲りたいマスターズでの優勝。この快挙は日本のみならずアジア全体に大きな影響を与えたことでしょう。


2011年に初出場



松山選手がマスターズに初めて出たのは2011年。2010年のアジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権で優勝し、出場権を掴みました。

しかし、マスターズ開幕前の2011年3月に東日本大震災が起こり、松山選手はマスターズに出場すべきか迷っていました。

正直、スポーツどころではないという意見もあったと思いますが、「日本を元気づけてくれ」という多くの声にこたえる為、松山選手はオーガスタで戦うことにしたのです。


2021年に快挙達成



2017年のWGC-ブリヂストン招待以降、優勝から遠ざかっていましたが2021年のマスターズでツアー通算6勝目を挙げることができました。

予選ラウンドは通算4アンダー6位タイで通過。第3ラウンドは前半を1アンダーで終え、11番をプレーしている最中に悪天候で約77分の中断がありましたが、再開後の残り8ホールで1イーグル、4バーディを記録し、この日のベストスコアである7アンダー「65」を記録し、通算11アンダー単独トップに浮上しました。



最終日は前半終了時点でスコアを通算13アンダーまで伸ばし、後続に6打差をつけていましたが、そう簡単に勝たせてくれないのがマスターズ。15番パー5では「アドレナリンが出ていました」とセカンドショットが奥の池に。

このピンチをボギーでしのぐも、ザンダー・シャウフェレ選手がバーディを奪ったことでストローク差はぐっと縮みました。



しかし、16番パー3でシャウフェレが池に入れてトリプルボギーを叩いたことで、松山選手に勝機が。上がり3ホールを冷静にプレーし、最終ホールはボギーとしましたが、通算10アンダーで見事、勝利しました。



優勝インタビューでは「とても嬉しいです。今日は朝からずっと緊張していて、最後まで緊張しっぱなしで終わりましたが、良いプレーを見せられて良かったです」と答え、表彰式では「サンキュー!」と笑顔でスピーチ。



ダスティン・ジョンソン選手からグリーンジャケットを着させてもらった松山選手は、少年の様に両手を上げて喜んでいました。これが本当の松山選手の姿なのです!


優勝ギアセッティング



ドライバーはスリクソン「ZX5」を使用。2016年の中盤から契約外のドライバーを使い続けていた松山選手ですが、ティーショットが不調になったのをキッカケに「ZX5」へ。

「どうせ悪いなら替えちゃえ」と新ドライバーをバッグに入れ、2020年8月のBMW選手権に臨んだところ「3位に入っちゃいました」。構えるとフェースが真っすぐに見えることが松山選手にとっては重要だったようです。



アイアンは長年愛用しているスリクソン「Z-Forged(#4-PW)」。バックフェースの下部が肉厚で低重心化を図ったデザインになっており、目標に対して構えやすいのが特長。

また、昔の難しいマッスルバックではなく現代的な少しやさしいマッスルバックになっているため、ある程度のレベルに達しているアマチュアであれば操ることができるアイアンでもあります。



ウェッジはクリーブランド「RTX 4 FORGED」のプロトタイプ3本。ロフト角は52度、57.5度、62度に調整されています。マスターズでも神アプローチを何度も披露し、楽々バーディ、パーでしのぐシーンが見られましたね。

日本で販売されている「RTX 4 FORGED」ウェッジは、日本特有のボールが浮くような状態から打っても安定して寄せられる設計かつ、フェーストップに向かって厚くなっている逆テーパーブレード設計。松山選手のウェッジはプロトタイプなのでオーガスタの芝に合う設計になっていると思います。



ボールは最新のスリクソン「Z-STAR XV」。分けるならば「Z-STAR XV」がディスタンス系、「Z-STAR」がスピン系です。オーガスタではスピンのかかり過ぎが命取りになることもあるため、「Z-STAR XV」を松山選手は選んだのかなと予想します。

また、「Z-STAR XV」は硬度の高い高反発アイオノマーミッドにより、風に負けない強い ショットを打つことができます。オーガスタでは特にアーメンコーナーで風が回るため、このボールが適していたのかもしれませんね。

■松山英樹選手のギアセッティング(PGAツアー公式サイト参照)
ドライバー:スリクソン ZX5(9.5°)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD DI 8 TX

3番ウッド:テーラーメイド SIM2 タイタニウム(15°)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD TP 9 TX

ユーティリティ:テーラーメイド SIM UDI(#3)
シャフト:トゥルーテンパー エレベートツアー X100

アイアン:スリクソン Zフォージド(#4-PW)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシュー S400

ウェッジ:クリーブランド RTX 4 フォージド プロトタイプ(52-10、57.5-8、62-08)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド ツアーイシュー X100(57.5°、62°)、S400(52°)

パター:スコッティ・キャメロン ニューポート2 GSS
グリップ:ラムキン Deep-Etched フルコード

ボール:スリクソン Z-STAR XV

グリップ:イオミックX


最終目標は生涯グランドスラム?

マスターズを獲ったことで一気に他のメジャー大会でも優勝する可能性はぐっと高まったと思いますし、タイガー・ウッズ選手やジャック・ニクラウス選手などが成し遂げた生涯グランドスラムも現実味のある目標になったかと思います。

また、今回の優勝で多くのジュニアが松山選手のようになりたいと思い練習していることでしょう。第2の松山英樹が近いうちに出て来ることを切に願っています。

(写真:Getty Images)
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