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B.ワトソン、P.ミケルソン下し涙のキャリア2勝目!

2011/01/31 10:54
B.ワトソン、P.ミケルソン下し涙のキャリア2勝目!

 

 4メートルの下りのフックライン。池に向って打つ難しいバーディパットがカップに吸い込まれた瞬間、長身のブッバ・ワトソン(米)は左手の拳を天へと突き上げた。勝利を確信した瞬間。すでに王者の瞳には涙が光っていた。

 米男子ツアーのファーマーズ・インシュランス・オープン(カリフォルニア州、トリーパインズGC サウスC)は現地時間30日に最終ラウンドの競技を行い、3位タイからスタートしたワトソンが最終ホールをバーディで締めくくり5アンダー67をマーク。通算16アンダーまでスコアをン伸ばし、2位のフィル・ミケルソン(米)に1打差をつけ昨年のトラベラーズ選手権以来となる嬉しいツアー通算2勝目を飾った。

 最後は手に汗握る展開だった。後続に1打差の単独トップで迎えた最終18番パー5。2オンを狙ったワトソンの打球はグリーン左サイドのバンカーに吸い込まれる。ワトソンを1打差で追いかけていたジョナサン・ヴェガス(ベネズエラ)がこのホールでセカンドショットを池に入れ脱落したものの、最終組のミケルソンが1打差に迫っていることがワトソンに大きなプレッシャーを与えていた。バンカーからの3打目は狙い通りだったが寄せきれずに難しい下りのパットを残し、3パットもあり得る状況。だが、そこで今大会を通して好調なパットが決まりバーディ奪取に成功したワトソンが先に通算16アンダーでホールアウトすると、ミケルソンは残り72ヤードの3打目をキャディにピンを持たせ直接カップインを狙ったが惜しくも外れてバーディ止まり。ワトソンの頭上に栄冠が輝いた。

「今日は苦しい戦いだった。1日中ずっと心の中で泣いていた」と感受性豊かなワトソンは僅差の勝利に男泣き。昨年のトラベラーズ選手権で優勝したあと、最愛の父を肺ガンで亡くした。孝行息子のワトソンがどんなに父に勇姿を見せたかったことか。テレビカメラに向って「ママ、アイラブユー」と手を振ったワトソンは泣き笑いで込み上げる思いに耐えていた。

 上位陣は、1打差の2位にミケルソン、3打差の3位タイにヴェガスとこの日6アンダー66をマークしたダスティン・ジョンソン(米)が入ったが、2週連続優勝争いを演じていたビル・ハース(米)はスコアを3つ落とし通算9アンダー9位タイ。今季ツアー初出場のタイガー・ウッズ(米)は通算1アンダー44位タイに終わっている。

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