渋野日向子「メジャー優勝など全く考えていなかった」帰国会見一問一答

　6日、AIG全英女子オープンを制した渋野日向子が羽田空港で記者会見を行った。

「AIG全英女子オープンで42年ぶりの日本人優勝をすることが出来ました。正直すごく今緊張していて何を喋ったらいいか分からないですけど、ありがとうございます（渋野の挨拶）」

―日本に到着して今の気持ちは

　想像以上（の出迎え）だったで、凄くびっくりしました。イギリスに着いた時から早く日本に帰りたかったので、やっと帰ってこれて嬉しいです。機内ではJALさんからケーキを頂きました。凄く嬉しかったです。

―機内ではどう過ごした

　寝て、ご飯を食べて、寝て、フルーツを食べて、JALさんからケーキを頂きまして、ケーキを食べました。すごく美味しかったです。

―優勝の反響について

　多分1000件ぐらい、かなり届きました。まだ全部に返しきれていないです。

―優勝の実感は湧いてきか

　まだ凄いことをしたという実感は無いですけど、段々湧いてくると思います。

―最終日を振り返って

　特に緊張もしなかったですけど、3番でダボを叩いてしまい、攻めた結果だったので怒ることはなかったですし、徐々に悲しくなっていきましたけど。それ以降は何とも思わず、攻めて頑張って行きました。最後の方は緊張しましたけど、お菓子を食べて和らげていました。

―プレーの切り替え方について

　食べ物を食べることです。ただ今回は声援がとても多かったので、ギャラリーの方からの声援でもすぐに切り替えることが出来ました。

―優勝を意識したとき確信に変わった瞬間は

　3日目を終えた時点で単独首位だったので、そこから意識し始めていました。確信に変わったのは最後のバーディパットが入ってからです。

―最後のパットは強気だった

　映像を観ましたが、かなり強かったですね（笑）。入った時は驚きすぎて涙も出てこないぐらいビックリしていました。泣きそうになって顔に手をやったのですが、涙が出てこなかったです。

―“スマイルシンデレラ”と名付けられたことについて

　シンデレラはよく言い過ぎかなと思います。回っている途中もギャラリーさんから声援を頂いたので、それで知ってもらったのはすごく嬉しかったですし、名付けて頂けたのは嬉しかったです。

―試合前、試合中のハイタッチについて

　プロゴルファーはギャラリーに見せる競技なので、その方に楽しんでもらう為には自分が心の底から楽しんで笑顔でやらないといけないと思うので、そこは心がけています。

―樋口久子さんに「新人類」と言わせるぐらいのメンタルを身につけた秘訣は

　今まで喜怒哀楽が激しい方だったので、すぐにスコアを落としてしまったりしていましたけど、ここ1年は自分でも分からないぐらいの結果を出しているので、秘訣はちょっと分からないです（笑）

―技術力が伸びた

　パッティングは数値的にも上がっているので、そこは技術的に上がっていると思います。ボギーの後のバーディ率も上がってきているので、技術面でも前よりかは成長していると思います。

―ソフトボールが生かされているポイントは

　ソフトボールではピッチャーをしていたのですが、一番大事なポジションなので、自分が崩れてしまうと負けてしまうので、気持ちの切り替えだったりとピッチャーの経験はゴルフに生きていると思います。

―複数のスポーツをやるのはメリットがある

　あると思います。ソフトボールは団体競技で、力を合わせてやる競技は好きなので、やっていて良かったと思います。

―ゴルフ一本に絞った経緯について

　中学の時に男子の軟式野球部に混ざって一緒にやっていたのですが、中学1年の時に岡山県ゴルフジュニア選手権で優勝して、LPGAのステップアップの大会に出場した時に「プロゴルファーっていいな」と思うようになり、午後はゴルフの練習があり、朝練ぐらいしか野球部に出られず、また男子との体力差もあって、中学2年に上がる時に監督さんから「ゴルフ一本に絞ったらどうだ？」と言って頂けたのでゴルフに絞りました。

―ゴルフ一本絞った時から描いていたプランになっている？

　この年齢でレギュラーツアーに出れるとも思ってもいませんでした。海外メジャーも一生に一度出れたらいいなぐらいで、メジャー優勝など全く考えていなかったです。

―今後の目標について

　今年の目標は国内ツアーで1億円を稼ぐことなので、来年のことぐらいしか考えていないですけど、いずれは賞金女王にもなりたいですし、ジュニアの子たちの見本になるように頑張りたいと思います。

―東京五輪について

　この海外メジャーは五輪に出るためには重要になってくると思っていたので、今回の優勝で近づけたことは嬉しかったです。より出場意欲が湧いてきました。

―海外ツアーに参戦する意思は

　今回海外のギャラリーの方も盛り上げてくれて、凄く嬉しかったのですが、1週間ぐらいイギリスにいてやっぱり日本が良いなと思いました。

　食べ物が美味しいですし、応援してくださる方の前で活躍していきたいので、まだまだ日本で未熟な方なので、日本を盛り上げられるように頑張りたいと思いました。

―同世代について

　学生時代はなかなか全国では活躍できませんでしたが、今の黄金世代の上の方にいる皆を目指す立場にいたんですけど、今は黄金世代の名前が出る時に私の名前も出ていて、その中の代表になれているのかなと思うと嬉しいことです。同い年が活躍していることは刺激になります。

―9日開幕の「北海道 meiji カップ」に向けて意気込みを

　meiji カップはチョコレートが楽しみですけど、優勝した次の週が大事になってくると思うので、気負わずいつも通りのプレーで頑張ります。