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モリカワ「もし怖がっていたら…」 最終日の後半で攻めたゆえのメジャーV

2020/08/10 15:04
モリカワ「もし怖がっていたら…」 最終日の後半で攻めたゆえのメジャーV
トロフィを掲げるコリン・モリカワ(写真:Getty Images)

 

 昨年プロ転向したばかりの23歳の日系アメリカ人、コリン・モリカワが9日、全米プロゴルフ選手権(米カリフォルニア州/TPCハーディングパーク)でメジャー初制覇を達成。初出場での優勝は史上9人目の快挙となった。

 2打差4位タイからスタートしたモリカワは、10番までに3つスコアを伸ばして通算10アンダーに乗せる。さらに14番をバーディとすると、16番パー4(294ヤード)では1オンに成功して値千金のイーグル奪取。ノーボギーの「64」を叩き出し、通算13アンダーで栄冠に手にした。

「もし怖がっていたら、最後のいくつかのホールは少し違った結果になったかもしれない」と重圧のかかるサンデーバックナインでも落ち着いたプレーを見せたモリカワ。「接戦だった。途中、リーダーボードを見たら皆が10アンダーだった。だからこれはとても特別なものになる」と大舞台で激戦を勝ち抜いた心境と語った。

 体形は175センチ、70キロ後半と米男子ツアーの中では小柄。モリカワは日系アメリカ人ということもあり、彼のプレーを見ていると日本人でもメジャーを獲れるのではと思わせてくれるが、幼い頃からアメリカでゴルフをしているというアドバンテージは大きい。

 アメリカでは基本的に芝から毎日打つことができ、大学のゴルフ施設は日本の大学とは比較にならないほどの規模を持ち、優秀なコーチやトレーナーが付きっきりでサポートしてくれる。最新のスイング理論やトレーニングの大半はアメリカからきており、最初に触れられるのはかなりのメリットである。

 また、大学の成績が悪いと練習をさせない、試合に出場させないという大学もあるため、スマートにプレーできる選手も育つ(なお、モリカワはカリフォルニア大バークレー校出身)。 

 そして何より、整備があまりされていない難易度の高いコースがたくさんあることから技術が磨かれる。TPCハーディングパークも完璧に整備されているというよりは、難しいエリアは難しいままという印象だった。

 そのなかでモリカワは最終日、フェアウェイを14ホール中12回とらえ(全体1位)、ストローク・ゲインド・パッティングは「2.437」(全体1位)と堂々のプレーで勝利を掴んだ。この優勝で世界ランク5位になったモリカワが同1位になるのも時間の問題だろう。

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