ドライバーの打ち方完全ガイド|5つのステップでマスター!
ドライバーの打ち方は、シンプルな動作に見えますが実はとても奥深く、難しい。実際、ドライバーの打ち方で悩んでいる・迷っている人も多いです。
そこで、ドライバーの打ち方を5つのステップにで解説するほか、よくあるミスの対処法も紹介します。
ドライバーの打ち方で悩んでいる人や迷っている人、さらにはドライバーのスキルを高めたい人は参考にしてください。
ドライバーの基本的な打ち方の流れは下記のとおりです。
・グリップ(握り方)
・スタンス(構え方)
・ボールの位置
・スイング(振り方)
・体重移動
「球を打つ」動作のためには、上記のように5つも意識すべきポイントがあります。それぞれ、どのような点に注意すべきなのかを解説していきましょう。
ゴルフのスイングの出発点で、コントロール・飛距離それぞれに関連する大切な部分です。
インターロッキング、オーバーラッピング、テンフィンガーなど様々な握り方があり、それぞれ特徴がありますがいずれも思い切り握るのではなく、クラブが抜けない程度に脱力して握ることが大切です。
右利き
・オーバーラッピング
左右均等の力を入れることができる
・インターロッキング
一体感が出るので方向性に優れている
・テンフィンガー(ベースボール)
10本の指で握るので力を入れやすい
左利き
・オーバーラッピング
安定したショットを打てるグリップの王道です
・インターロッキング
ドローボールが出やすい
・テンフィンガー(ベースボール)
ひじが下を向いた状態の方が脇が締まる人向け
安定したショットのためにはスタンスも重要です。
まずは背筋をまっすぐに伸ばし、リラックスした状態で立ちます。頭は天から吊られているイメージで体幹をしっかりと伸ばしましょう。
スタンスの幅は肩幅程度に開き、両足の内側が肩と同じラインとなるようにします。ただし、ドライバーの場合、少し広めのスタンスで構え、腰から上体を前に傾け、適切な前傾角度を作ります。
グリップ同様、あまり力まずにリラックスした状態で構えることが大切です。
ドライバーショットの際のボールの位置はアイアンとは違い、スイングの最下点を過ぎて上昇する瞬間にボールを捉えることが理想です。
そのため、一般的に左足かかとの延長線上、あるいはボール一個分内側に置くのがセオリーです。
この位置こそ、適切な打ち出し角とスピン量を生み出す理想的な位置なのでボールを遠くに飛ばせる打ち方です。
ちなみに左足かかと線上はボールをアッパーブローで打つための位置ですが、左脇の線上はスタンスが広くなった現代のドライバー向けで、ボールを最下点から上昇する軌道で捉えやすいです。
インサイドからアウトにクラブを振りやすくなるため、ドローボールを打ちやすい左胸の前、自然にボールがフェースに当たるようなスイングが可能な左足親指の延長線上など、位置によってそれぞれ特徴があります。
スイングは力強さが必要ですが、スムーズさも大切です。
あまりにも力み過ぎると遠心力が弱まるので、ある程度リラックスしながら、ゆったりとしたバックスイングが必要です。
腕とクラブが一体となって大きく振り上げることを意識し、バックスイングのトップからダウンスイングに移行する際、急に力を込めるのではなく自然な流れでクラブを振り下ろします。
その際、腕だけでなく、体全体を使ったスイングを心がけましょう。
ドライバーは体重をしっかり移動させることで、ボールに力強く当たり、飛距離が伸びます。
バックスイング時には右足に、ダウンスイングの時には左足へと移動させます。
この体重移動をスムーズに行い、移動する体重の力をボールに与えることが大切です。
この点については次でより詳しく解説していきます。
ドライバーの打ち方の中で、特に難しいポイントが体重移動です。
そこで、体重移動をスムーズに行うために下記の4つのポイントを詳しく紹介します。
・アドレスでの体重配分
・バックスイングでの体重移動
・ダウンスウィングでの体重移動
・インパクト時の体重移動
これらを連動させることで、効率良くパワーをもたらします。
アドレス時には、足の裏の拇指球・小指球・かかとの3点でバランス良く、両足に均等に体重がかかるように立ちます。
力を発揮するために必要な足首・膝・股関節を一直線上に揃えることで安定したスイングが可能になります。この点に関しては動きでないので決して難しいものではありません。
どこででも簡単に感覚を掴むための練習が可能です。
日常生活の空き時間に軽く確かめるなど、習得のための機会を作りやすいです。
体重を右足(軸足)に移動させます。
あくまでも「ボールを飛ばすための準備」なので、こちらも決して難しい動作ではありませんが、体重移動をより意識する練習をしておくとよいでしょう。
右股関節足軸に体重を乗せることで、トップの位置で右ななめ上からボールを見ることができるのですが、この感覚を掴むことが大切です。
あまりにも体重を乗せすぎると立つこと、さらには次の動作が難しくなりますが、体重を乗せなければ力を込めることができません。
ダウンスウィングでは、右足を蹴り上げながら回転を加速させ、体重を左足に移動させることで大きなパワーを生み出し、アッパーブローの軌道でボールを遠くに飛ばすことができます。
この際の体重移動のスピードが、ショットのパワーを決めることになる大切な部分です。
ただし、「速く移動する」ことを意識しすぎて力むと遠心力が損なわれます。
力むことなく、スピーディーな体重移動をこなせるよう反復しましょう。
インパクトの際には、ボールよりも頭が後ろにある状態「ビハインド・ザ・ボール」を作り、頭を残し過ぎないように注意しましょう。
また、ほぼすべての体重が左足に移動していることが好ましいです。
パワーロスを防ぐだけではなく、腰の回転まで意識しながらスムーズな体重移動を行うことで、ボールへの強いインパクト、ひいては飛距離を生み出します。
一連の体重移動において、最も大切なポイントとなるので繰り返し反復し、感覚を掴みましょう。
ミート率(最近ではスマッシュファクターともいう)を上げることで、たとえスイングスピードが遅くとも飛距離を伸ばすことができます。
そもそも、どれだけ素晴らしいスイングでもボールに当てなければ意味がありません。
そこで、ミート率を上げるための3つのコツを紹介します。
・8割の力で打つ
・スタンス幅を狭めてスイングする
・手首の使い方を意識する
それぞれについて、詳しく見てみるとしましょう。
ゴルフの打ち方に限った話ではありませんが、何事も正確性と力は相反するものです。
あまりにも力を込めることだけを意識すると、コントロールが乱れます。
ゴルフのスイングでも同様で、力を入れ過ぎることで、スイングが乱れるケースは多いです。
そのため、「全力でのスイング」ではなく、8割程度の力でのスイングを心がけることで、正確性が高まります。
ただし、初めから8割の力での正確なスイングは難しいです。
最初は力よりも正確性を重視し、徐々に力を入れて最終的に8割の力で打てるように練習しましょう。
スタンスを狭くすると、股関節や下半身を使えなくなるため、上半身だけで打つ感覚になります。
結果、肩をしっかり回しながらトップを作ることに繋がります。身体を回転させやすく、スイング軸を感じやすくなる点もメリットです。
テイクバックからダウンスイング、インパクトにかけての体重移動がしやすくなり、スイングエネルギーをボールに伝えやすくなるので、通常時よりもスタンスを狭くしてのスイングを実践します。
どれだけ狭くするかはそれぞれの感覚次第なので、様々なスタンス幅で試し、理想のスタンスを見つけましょう。
ドライバーショットで手首を意識的に使うことは、スイングの効率を高め、飛距離を伸ばす効果があります。
ヘッドスピードの向上・方向性の安定・スライスやフックの矯正などが期待できる一方で、手首をどれだけ使うかは手首の柔軟性・骨格によって異なります。
スナップを効かせて打つ人もいれば、まったく手首を使わずに打つ人もいます。
このように、個人差が出る部分なので自分自身の感覚にマッチした使い方を模索する必要があります。
良いなと思った時の感覚を忘れずに反復して体で覚えさせ、自分のものにしましょう。
ドライバーショットではミスを減らすことが重要ですが、多くのドライバーショットに見られる、下記の4つがいわゆる「4大ミス」とされています。
・スライス
・フック
・ダフリ
・トップ
これらのミスを減らすための対処法について、それぞれ紹介していきましょう。
打ったボールが利き腕側に曲がっていくミスがスライスです。
基本的に、人間は利き腕の方が力を入れやすいものですが、ゴルフは全身のバランスが求められるため、アンバランスな力の入れ方によってスライスが起きます。
また、クラブフェースが開いていることも原因の一つです。そこで、まずはグリップの調整です。
右手を少し下から握る「ストロンググリップ」にするだけでもスライス防止となります。
ティーアップの高さもポイントで、ティーを高くしてボールを上から打ち込む傾向を修正しましょう。
また、体重配分をアドレス時に体重を右6 : 左4の配分にすること、スイング軌道ではアウトサイドインの軌道を修正し、インサイドアウトの軌道でボールを打つことなどを心がけることでスライスが修正されます。
スライスとは逆で、利き腕とは逆側に曲がっていくミスです。
スライスでもお伝えしましたが、人間は利き腕の方が力を使いやすいため、バランスが求められるゴルフでは、アンバランスな力の入れ方はボールに伝わってしまいます。
対処法として、まずはグリップの調整です。グリップがストロングすぎるとフックが出やすいので左手のナックルが2~3つ見える程度に修正しましょう。
スイングはインサイドアウトの軌道で振っている場合、フックが出やすいです。
スイング軌道をアウトサイドインに修正、手首の使い過ぎを避けます。
また、手首を返す動き、つまりリストターンをしすぎるとフックが出やすくなるのでリストターンを控えめにして、体の回転で打ちます。
スタンスとボール位置も調整します。クローズスタンスになりすぎるとフックが出やすくなるため、スタンスをスクエアに保ち、ボール位置を左足かかとの延長線上に置くよう心がけてみましょう。
スイングしたクラブが、ボールよりも先に地面に当たってしまうミスです。
ダフリ改善のために、まずはスイング軌道の修正です。
インサイドアウトの軌道でボールを打つことで、ヘッドが上から下に向かって振り下ろされる動きが減ります。
また、ボールを下からすくい上げるような打ち方ではなく、ボールを横から払い打つような意識でスイングすることも大切です。
体重移動も大切で、スムーズに行い、右肩の下がり過ぎを防ぎましょう。
右肩が極端に下がるとダフリになりやすいです。
ダウンスイングで手首の角度がキープできないと、クラブの軌道が不安定になり、ダフリにつながることから、手首の角度を意識してスイングすることも大切です。
ボールの上側をたたいてしまうミスです。
対策として、まずはクラブの最下点を意識します。スイングの最下点がボールの位置よりも前にならないように意識し、左目でボールを見ます。
インパクト直後までボールから目を離さずに見続けることでヘッドアップを防ぎ、前傾姿勢を保つことでトップの防止につながります。
ボール位置を左足かかとの延長線上に置くことで、スイング軌道が安定する点、フォローで右腕を伸ばすことでスイング弧が大きくなり、トップの防止につながる点も覚えておきましょう。
また、精神的な問題もあります。ダフリが多いと「地面をたたかないように」との思いからトップとなる人も多いです。ダフリ・トップそれぞれのミスを起こさないための適切な打ち方を確立しましょう。
ドライバーの打ち方のポイントを紹介しました。お伝えしたように、ドライバーはゴルフの基本です。
ゴルフのプレー・ラウンドは、ドライバーから始まります。
ドライバーのクオリティ次第で、楽しいゴルフになる日もあれば、気持ちが乗らない日にもなります。
その日のスコアそのものを左右することになるので、ゴルフのドライバーの打ち方は何度も反復し、自分自身にとって適したスタイルを見つけることが重要です。
(写真:Getty Images)