冬芝アプローチも怖くない! 技術が詰まったフォーティーンのTKウェッジをプロと検証
フォーティーンのTKシリーズは「世の中のザックリを撲滅させる」をコンセプトに開発されたウェッジと聞き、冬の薄い芝からのアプローチには心強い味方になるのでは?と思い、新作を試打させて頂きました。
冬の薄い芝からのアプローチがなぜ難しくなるのか、それは芝の葉が枯れることで硬い地面とボールの間隔が近くなり、シビアなボールコンタクトが求められる状況となるからです。
通常のウェッジの場合、バウンスが地面に当たってヘッドが跳ねてミスになったり、逆にバウンスが当たらないように鋭角に入れようとして、ザックリをすることがあります。そんなミスをなくしてくれるのがTKウェッジです。
はじめにクラブを手にした時の印象は、長さが短く、大型ヘッドでボリュームがある丸みを帯びたソール形状にしてはとても軽く感じました。なぜこんなに軽く感じることが出来るのか。そこには、このクラブを作るための新技術が隠されていました。
その技術とは、ソール内部にセラミック系の軽比重素材(CMCコア)を埋め込む鍛造製法で、狙った重量と重心の実現を可能にしたそうです。
今回、お借りした試打クラブのスペックは、実測値でTK53 FS-WEDGEスチールシャフトとTK59 FS-WEDGEスチールシャフトで両方ともクラブスペックは、ロフト角が53度、ライ角が64度、長さが34.75インチ、バランスがC9.5、総重量が470gとメーカーカタログに記載されている通りの数値です。
また、ヘッドの重量は通常、アプローチウェッジとサンドウェッジでは、5gから7gくらいの差があるのですが、このウェッジ、アプローチウェッジを意識して作られたということで同じ重量となっているそうです。
実際に地面が見える芝の上にボールを置き、アドレスをして感じたことは、大型ヘッドと丸みを帯びたリーディングエッジ、ソール形状により、様々なライに対応できる、でした。また、こう構えるとこう当たるとイメージが湧くクラブです。
ロフトは、違えど両方とも同じように扱えて、単純にロフトの違いでキャリーとランの出方が変わり、ダフリのミスが起こりにくく、やさしくアプローチができました。
さらにボールを打って感じたことは、フォーティーンの公式YouTubeチャンネルや同社オフィシャルサイトで紹介されている通り、ヘッド重量が軽く、バランスポイントが手元側に移動したことにより、リーディングエッジからソールにかけてのクラブヘッドの回転がスムーズに球を運んでくれる印象を受けました。
コレが新技術の賜物、重心が低くなり過ぎず、最適な高さに位置付けられたことで安定したクラブヘッドの動きを実現し、シビアな状況からでもイメージが出せる理由だと感じました。
また、今回はオフィシャルハンデが18、12、4というアマチュアの方に試打をして頂きました。
ハンデ18の方は、あまり良い説明はできませんがと前置きした上で「構えた時に上手く打てる気がした」、ハンデ12の方は「リーディングエッジからソールにかけての形状が、どんなライからでもダブらず抜けそうに感じた」と話していました。
また、ハンデ4の方は「アドレスしただけでインパクトがイメージできる」と感想を頂き、自分のウェッジと交互にボールを打つと、自分のウェッジで打つ時もイメージが良くなると感想を頂きました。
様々なゴルファーがアドレスした時に上手く打てそうな気がする。冬の薄い芝でその様に感じられるウェッジは今まで中々なかったと思います。
冬の薄い芝からでも、あまり複雑に考えることなくアプローチができて、普段からアプローチを苦手としている方が使用して頂けるとスキルアップするようなウェッジです。上級者の方だと、改めてアプローチってこうなんだと感じられる、そんなウェッジでした。
どんな状況からでもソールが滑り、ヘッドの動きが安定したアプローチを手助けしてくれる。また、このウェッジはやさしいだけでなく、ゴルフが上達することで更にハイスペックなウェッジも使えるようになるのでは?と思わせ、ゴルファーの向上心を引き出してくれるウェッジです。
■山下圭一
日本プロゴルフ協会会員、ティーチングプロ。数々のゴルフスクールで多くの生徒に指導し、その後クラブメーカー立ち上げスタッフとしてクラブ開発やレッスンを10年以上携わってきた。クラブの使い方から体の構造に従ったスイング動作を論理的に指導している。
■撮影協力
八王子エースガーデン
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