L.グローバー、プレーオフ制し09年全米OP以来2年ぶりV!
クレムソン大学のチームメイト、ジョナサン・バード(米)とのプレーオフを制したルーカス・グローバー(米)が、09年の全米オープン以来約2年ぶりの優勝を飾り復活の狼煙を上げた。
米男子ツアー、ウェルズファーゴ選手権(ノースカロライナ州、クエールハローC)は現地時間8日、最終ラウンドの競技を終了。前日トップに立ったバードが前半スコアを1つ落としたことで混戦模様となり、一時は複数のプレーヤーが首位を分け合う展開に。しかし10番パー5でイーグルを奪うなど、この日3アンダー69で回ったグローバーが最終ホール、ティーショットを左に大きく曲げるピンチからパーをセーブし通算15アンダーの単独トップでフィニッシュ。この日のベストスコア7アンダー65と爆発し、先にホールアウトしていたローリー・サバティーニ(南ア)を1打リードして後続を待つこととなる。
グローバーに追いつくチャンスがあるのは1打差で最終組を回るバードだけ。奇しくも2人は大学(クレムソン大)のゴルフ部時代の先輩後輩同士。バードが1年先輩だがグローバーとは普段から練習ラウンドを一緒に行うなど仲が良い。だが勝負となれば話は別だ。バードは難しい最終パー4でティーショットをフェアウェイの絶好のポジションに置きピン奥4メートルのバーディチャンスにつけると、下りの難しいパットを沈めバーディ。土壇場でグローバーに追いつき決着はプレーオフにもつれ込む。
そして迎えたサドンデス1ホール目(18番)。これまでプレーオフで負けなしのバードがティーショットを右のバンカーに打ち込む痛恨のミス。そこからあわやクリークかと思われるほど今度はショットを左に曲げ、アプローチがオーバーして2パットのボギー。対するグローバーはフェアウェイの良いところからきっちりグリーンをとらえ、最後は下り1メートルの微妙なパーパットを残すも、それを慎重に沈め約2年ぶりとなるツアー通算3勝目を挙げた。
「ここのところ金曜日に家に帰る(予選落ち)ことが多かったから、勝てて本当に嬉しい。クエールハローは相性が良いし気分良く回ることが出来た。バードとは火曜日に一緒に練習ラウンドをして、調子が良さそうなことはわかっていた。逆転出来るとは思っていなかったから嬉しい誤算だよ」とグローバーは苦労してつかんだ久々の勝利に声を詰まらせた。
地元の声援を一心に受けたビル・ハース(米)は中盤まで優勝争いに絡んだが後半スコアを伸ばせず通算13アンダー単独4位。通算12アンダーのケビン・ナ(米)が単独5位に食い込み、フィル・ミケルソン(米)、パドレイ・ハリントン(アイルランド)、ビジェイ・シン(フィジー)らビッグネームが通算10アンダー9位タイに入った。
前日最終ホールでダブルパーの『8』を叩いてリーダーボードを急降下した今田竜二は、最終日も2バーディ、5ボギーの3オーバー75とスコアを落とし、残念ながら通算3オーバー68位タイの下位に沈んだ。