美香、驚異の9バーディで首位タイ浮上! 藍は30位タイ
日本最高峰の舞台で完全優勝を達成した宮里美香が、海を渡ったアメリカでも驚異のパフォーマンスを披露している。
米女子ツアーのナビスターLPGAクラシック(アラバマ州、RTJゴルフトレイル)は現地時間8日、日没サスペンデッドとなっていた第1ラウンドの続きと第2ラウンドの競技を行い、宮里美香が第2ラウンドでノーボギーの9バーディと大爆発。コースレコードに並ぶ9アンダー『63』をたたき出し、通算12アンダーの首位タイに浮上した。同じ首位タイにクリスティー・カー(米)とナ・エン・チョイ(韓)がつけ、世界ランクNo.1で今季6勝目を狙う宮里藍は通算5アンダー30位タイとなっている。
前週の国内公式戦・日本女子オープンゴルフ選手権を完全Vで制し、涙のプロ初優勝を飾った20歳が主戦場の米ツアーでも魅せた。初日の第1ラウンドを3アンダー69でホールアウトしていた美香は21位タイから第2ラウンドをスタート。序盤の2番パー3で早くもバーディチャンスにつけると、このパットを沈めて幸先の良い滑り出しとなる。続く3番、4番をバーディとし、5番パー5も確実にバーディ、さらに6番でもバーディを奪い圧巻の5連続。一気にリーダーボードを駆け上がる。
7番からハーフターンをはさみ12番まではスコアカード通りのプレー。そして13番パー3、ティーショットをピン横50センチに寄せ後半最初のバーディを奪う。すると14番パー4では2打目をバックスピンで30センチにつけ2連続。15番パー4もやはり2打目を20センチに寄せるスーパーショットで3連続。さらに16番パー3、ティーショットはピンに絡まずも5メートルのパットをねじ込み4連続バーディ。「すべてが自分の思い通り。まさに“ゾーン”ですね」と、この時点で通算12アンダーまでスコアを伸ばし、先に首位でホールアウトしていたカーに並ぶ。
17番のロングホールで5連続バーディを逃し、迎えた最終18番パー4。前の組を回るチョイがバーディで上がり通算12アンダー首位タイでホールアウト。そして、美香は2打目をグリーンに乗せるも7メートルのバーディパットを残してしまう。これを沈めれば10アンダー『62』のコースレコード樹立、さらにカーとチョイを抜いて単独トップ浮上となる場面。美香が放ったボールほぼストレートのラインを転がり、カップのわずか左を通過した。
最後のパットは惜しくも決めることはできなかったが、国内メジャーを圧倒的な強さで制覇した力は本物。本人も「ホームは米国」と語るように、普段から常駐する米ツアーの方がより実力を発揮できるのだろう。堂々のトーナメントリーダーとして臨む決勝ラウンド、奇しくも大会最終日(10月10日)は自身の21歳の誕生日と重なるだけに、日米両ツアーを股にかけた2週連続優勝の快挙をバースデーVで飾ることも夢ではないか…?