アニカ&オチョア、元女王2人の引退後の道は…?
ここ数年、米女子ツアーのトップ選手が相次いで引退を表明し、厳しい競技ゴルフの世界から身を退いている。その先陣を切ったのが、初代ロレックスランキング(女子世界ランキング)No.1でメジャー通算10勝を誇るアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)だ。そして、一昨年のアニカの現役引退に触発されたように、2代目No.1のロレーナ・オチョア(メキシコ)も今シーズン序盤に引退を電撃発表。そんな元世界女王2人が、最近になってツアー競技のスポット参戦やエキシビションゲーム参加などで話題を振りまいている。
1週間前、オチョアは自らが大会ホステスを務める米女ツアーのロレーナ・オチョア招待に出場。約半年ぶりにメキシコの地元ファンの前で勇姿を見せた。そしてこの大会中、彼女の隣には常にキャディを務める夫アンドレ・コネサさんがいた。「ツアー競技で彼にバッグを担いでもらうのは初めて。観客としてロープの外から見る景色と、実際にコース内を歩いて見る景色は全く違うものだったと思うわ。私にとっても、大切な人が常に隣に居てサポートしてくれることはとても心強かったけどね」と笑顔を見せたオチョア。結果は出場35人選手中25位タイと平凡なものだったが、最愛の人と共にラウンドを回る幸せそうな表情が非常に印象的だった。
一方のアニカも、自身が用具契約を結ぶキャロウェイ社が主催するペブルビーチ招待に出場。男女、レギュラー、シニア、ネイションワイドツアー(下部ツアー)の選手が入り交じる変則トーナメントながら、元世界No.1プレーヤーとして抜群の存在感を見せつけけていた。特筆すべきは引退後の彼女たちが実に軽やかに、そしてアクティブに活動していること。コース設計、アカデミー経営、チャリティ運動、ブランドの立ち上げなど、ゴルフ以外のことでも多方面に渡り活躍の場を広げているのだ。
ネームバリューがあるアニカ&オチョアの元女王コンビは、ひょっとすると現役のとき以上に多忙な日々を送っているのかもしれない。しかし、現役のとき以上に充実した様子で輝きを放っているのも紛れもない事実だ。「ゴルフは私の人生そのもの。これからも何らかの形で携わっていきたい」とオチョアが話せば、アニカも「またツアー競技で皆さんにお目にかかることがあるかも…」と意味深な発言。女子ゴルフ界の大物2人から今後も目が離せない。