藍に試練の初日… 首位と13打差暫定103位タイ
米女子ツアーの年間最優秀選手賞、“プレーヤー・オブ・ザ・イヤー”のタイトルを目指す宮里藍が試練の初日を迎えた。
同ツアーの今季最終戦LPGAツアー選手権(フロリダ州、グランド・サイプレスGC)は現地時間2日に第1ラウンドの競技を行ったが、全選手ホールアウトする前に日没サスペンデッドが決定。現時点のスコアで出場120選手中アンダーパーわずか11人と厳しいラウンドとなる中、藍は1バーディ、9ボギーの8オーバー80で18ホールを回り終え、5アンダー67の首位タイでホールアウトしたエイミー・ヤンとリー・スンワの韓国勢2人に13打差の暫定103位タイと苦しい滑り出しとなっている。
全米でも有数の難易度を誇るグランド・サイプレスGCで、強風と寒さが入り交じる難コンディションが容赦なく藍に襲いかかった。早朝の最低気温は摂氏4度、最大風速も秒速7メートル近くまで吹き荒れたこの日、午前8時ちょうどに10番ティーからスタートすると出だしでいきなりボギー発進。その後はパーとボギーが交互にくる展開となり、コースの中でも特に難しいイン9ホールでバーディなしの5オーバーと大きくスコアを崩してしまう。
後半に入ってもコンディションは回復せず、なかなかバーディチャンスにつけられないまま3番、6番、7番でボギーを重ねる。藍と同じく早い時間帯で回った選手たちから「フェアじゃない」と声が上がるほど厳しいコンディションだったが、終盤の8番パー3でようやく初バーディを奪取。ところが最終9番で痛恨のボギーフィニッシュとなり、今年7月に行われたメジャー最難関の全米女子オープン第3ラウンド以来約5か月ぶりとなる80台の大叩きを演じてしまった。
シーズン開幕前から「今年最大の目標」と公言してきたプレーヤー・オブ・ザ・イヤー。そのポイントランクでは、大会前の時点で1位ヤニ・ツェン(台)に9ポイント差の2位につけている。今大会で優勝すればタイトル獲得は確実だが、優勝に届かなくてもツェンの成績次第で逆転は十分可能だ。当面のライバルであるツェンもこの日午前スタートで3オーバー75の暫定43位タイと苦戦しているだけに、藍にとって重要となるのは明日の第2ラウンド。まずはきっちり予選突破を果たし、その上で可能な限りの上位進出を狙うことになる。
その他日本勢では、上田桃子がノーバーディ、5ボギーの5オーバー77でホールアウトし、現世界ランクNo.1の申智愛(韓)と並び暫定78位タイ。宮里美香は1バーディ、8ボギーの7オーバー79で暫定98位タイにつけている。