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藤田、宮本、上井! 2010年活躍光った“チーム芹澤”

更新日:2011/02/10 14:54
藤田、宮本、上井! 2010年活躍光った“チーム芹澤”
国内男子ツアーのシーズン最終戦、ゴルフ日本シリーズJTカップで2010年“有終の美”を飾った藤田寛之。 (写真撮影:ISM)

 

 2010年の国内男子ツアーでは石川遼、池田勇太、金庚泰(韓)による三つ巴の賞金王争いが繰り広げられ、シーズン最終戦まで大いに盛り上がりを見せた。そんな中、シーズンを通して日本のゴルフファンを楽しませてくれた選手といえば、藤田寛之、宮本勝昌、上井邦浩 ――。そう、芹澤信雄率いる“チーム芹澤”の面々だ。

 藤田は開幕2戦目のつるやオープンで早々に優勝すると、シーズン中盤まで賞金ランクトップを快走。終盤にきてやや失速するも最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップでは念願の国内メジャー初優勝を師匠・芹澤の前で飾り、シーズン獲得賞金1億5,000万円を超え最終的には石川と池田を抜き賞金ランク2位に食い込んだ。

 宮本は日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hillsで自身9年ぶりとなるメジャー制覇を果たし、賞金ランク9位と健闘。上井は優勝こそ逃したが、8月のVanaH杯KBCオーガスタでツアー史上初の同一大会同ホールで2度のホールインワン達成という快挙を成し遂げ、一躍脚光を浴びた。チームの顔である芹澤本人もシニアデビューとなった今季に1勝を挙げ、「実は1シーズンに3人(芹澤、藤田、宮本)揃って優勝したのは初めてなんです」と喜びを語っていた。

 チーム芹澤はマスコミの取材に「最も協力的」なことで知られている。いつでも、どこでも、誰に対しても変わらぬ態度で接する様はまさにプロスポーツ選手の鑑(かがみ)。そのことを芹澤に指摘すると「僕はデビューした頃、全く誰からも相手にされない無名の選手だった。メーカーの人にクラブを直して欲しいとお願いしても簡単にはやってもらえなかった。ところが少し名前が売れ始めると、周囲の人が手の平を返したように優しくなったんです。そういうのを経験しているから、相手によって態度を変えたり分け隔てしたりするのは嫌だなと思うようになりましてね。チームの皆にも『常に変わらぬ態度でいろよ』というのは徹底しています」。これこそチーム芹澤の真髄なのだろう。

 ゴルフには人間性というものが浮き彫りになる場面がよくあるが、“良き人”の活躍する姿はいつ見ても本当に良いものだ。

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