R.サバティーニ、Y.E.ヤンの追撃かわし逃げ切りV!
5打のリードは1ストロークまで縮まった。だが勝利の女神はローリー・サバティーニ(南ア)に微笑んだ。
米男子ツアーのフロリダシリーズ初戦、ザ・ホンダ・クラシック(フロリダ州、PGAナショナル)は現地時間6日、最終ラウンドの競技を終了。前日後続に5打差をつけ単独トップに躍り出たサバティーニが、イーブンパー70とスコアを伸ばせないながらも通算9アンダーで優勝を飾った。楽勝と思えた展開の中、最終日のサバティーニは苦しんだ。前日まで冴え渡ったパットが不発で我慢のゴルフを強いられると、5打差の2位タイから出たY・E・ヤン(韓)が徐々にその差を詰め、15番でヤンがバーディを奪うと遂にその差は『1』まで縮まっていた。
プレッシャーがかかる終盤は池絡みの難しいホールばかり。しかし、16番パー4でセカンドショットを4メートルに寄せバーディを奪ったサバティーニに対し、ヤンはグリーンの傾斜に阻まれバーディならず。サバティーニの2打リードで迎えた最終18番パー5。ラフから2オンを狙ったヤンがバンカーにつかまりバーディ止まりとなる中、刻んで無難にパーをセーブしたサバティーニが1打差で逃げ切りV。2009年のバイロン・ネルソン選手権以来、2年ぶりのツアー通算6勝目を挙げた。
「本当に素晴らしい1週間だった。初優勝の時のように嬉しいよ。ただこの場に居られることを感謝したい」と久々の勝利に喜びを爆発させたサバティーニ。「Y・E(ヤン)のゴルフはすごかった。彼はやるべきことを全うした。追い上げられてプレッシャーがかかった」と、最終ホールでバンカーからバーディを奪い単独2位に入ったヤンを称える一幕も。一方のヤンは1打及ばずツアー通算3勝目に届かなかったが、最終日66の会心のラウンドに「とても気分が良い。自信を持ってプレー出来た」と達成感をにじませていた。
その他上位陣は、通算7アンダー単独3位にジェリー・ケリー(米)、通算4アンダー単独4位にリッキー・バーンズ(米)が食い込み、この日トーナメントレコードタイの『64』をマークしたグラエム・マクドウェル(北アイルランド)が24ランクアップの通算2アンダー6位タイ。日本勢で唯一予選を突破した藤田寛之は通算1アンダーで米ツアー自己ベストの10位タイに入っている。