石川遼は初日暫定68位タイ 「上位争い出来るはず」
米男子ツアーのトランジションズ選手権(フロリダ州、インニスブルック・リゾート)は現地時間17日に第1ラウンドを行ったが、濃霧の影響で競技スタートが約1時間遅れ、出場144選手中最終組の3人がホールアウトできずに日没サスペンデッドが決定。そんな中、同大会3年連続出場の石川遼が4バーディ、4ボギーのイーブンパー71でホールアウトし、トップと7ストローク差の暫定68位タイにつけた。
この日インスタートの石川は、出だし直後の11番パー5でいきなり300ヤードのビッグドライブを披露。フェアウェイ中央からグリーンまで260ヤードほどのセカンドショットもほぼ完璧に運び、ピン手前10メートルに2オン成功。このイーグルトライはわずかにショートしたものの、序盤のロングホールで難なくバーディを先行させる。しかし、その後はなかなかチャンスにつけられず16番、17番で連続ボギーを叩き1オーバーでハーフターン。
後半最初の1番パー5でバーディを奪い流れを取り戻した石川は、続く2番で6メートルのスライスラインを沈め連続バーディ。5番パー5では残り84ヤードの3打目をピンそば10センチに寄せるスーパーショットを見せ、自身が常々「1ラウンドでの最低限の目標」と公言している4つ目のバーディをマークする。終盤の6番と9番でパーオンに失敗しボギーとしたが、なんとかイーブンパーにスコアをまとめ初日のプレーを終えた。
このトランジションズ選手権は、石川が2009年に米ツアー初の予選突破を果たした大会。だが昨年は初日に米ツアー自己ワーストとなる『83』の大叩きを演じ、無念の予選落ちを喫した大会でもある。「真っすぐなホールはほとんどなくてグリーンも硬い。(コースとの)相性は決して良くないです」と警戒心を表わしながらも、「自分自身の通常のプレーが出来れば予選通過はもちろん、上位争いにも食い込めるはず」と自信をうかがわせる。東日本大震災には「全てが心配。日本にいられないことがつらい」と苦しい胸中を吐露する19歳だが、母国へ明るいニュースを届けるべく平常心で上位進出を目指す。
上位陣は、7アンダー64でホールアウトしたポール・ケイシー(英)が暫定トップに立ち、2打差の2位タイで前週WGC-キャデラック選手権を制したニック・ワトニー(米)、マーティン・レアード(スコットラウンド)ら4人が続く展開。また、日本勢でもう1人出場の今田竜二はノーバーディ、3ボギーの3オーバー74で18ホールを回り終え、暫定124位タイと大きく出遅れている。