マスターズ惜敗のA.スコット、悔しさを糧に連覇に挑む
米男子ツアーは現地時間14日からバレーロ・テキサス・オープン(テキサス州、TPCサンアントニオ)が開幕。前週のマスターズで惜敗したアダム・スコット(豪)は、その悔しさを糧に同大会の連覇に挑む。
グレッグ・ノーマン(豪)の後継者として、地元オーストラリアの期待を一身に背負うスコット。23歳だった2004年にプレーヤーズ選手権で大会最年少優勝を果たすと、2006年にはツアー選手権で優勝。シーズンを終えた時には、自己最高の世界ランクNo.3にまで上り詰めた。
だが、2008年に車のドアで指を負傷すると、さらにサーフィンでヒザに故障を負うなど怪我に見舞われてスランプに。2009年は19試合に出場して10試合で予選落ちし、賞金ランキング108位、世界ランキング34位にまで転落した。
ここからはい上がる契機となったのが、昨年のバレーロ・テキサス・オープンだった。だが、スコットは優勝したものの、最終日の16番でボギーを叩くと、「すぐに練習場に行かなくちゃ」と思ったほどで、自信を完全に取り戻したとは言えない状況だった。
この不安を完全に払拭したのが今年のマスターズだった。大舞台の最終日、スコットは16番のティーショットで7番アイアンを持ち、ハーフショットでベタピンにつけてバーディ。残念ながらチャール・シュワーツェル(南ア)に逆転負けしたものの、これで一回り大きく成長した。
「やっと素晴らしいハーフショットがオーガスタの最終日に打てたね。優勝にすごく近いところにいたから、あれでどうにかなれば良かったけど、残念だったよ」と悔しがりつつも、自分のプレーには納得した様子。それだけにマスターズ明け最初の大会で連覇し、さらに自信を深めたいところだ。
スコットが予選ラウンドをともにプレーするのは、ジェフ・オギルビー(豪)とアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)の2人。どちらもマスターズで優勝争いを演じた末、それぞれ4位タイ、7位に入る好調さを維持しており、3人揃ってマスターズのリベンジを狙っている。
今大会には、その他にジャスティン・ローズ(英)、ジョナサン・ベガス(ベネズエラ)、アンソニー・キム(米)らも参戦。日本勢では今田竜二が名を連ねている。