Y.ツェン圧勝で最年少メジャー4勝目! 美香は8位タイ
ロレックスランキング(女子世界ランキング)1位のヤニ・ツェン(台)が異次元のゴルフで後続に10打差をつける圧勝で最年少メジャー4勝目を達成した。
米女子ツアーの今季メジャー第2戦、ウェグマンズLPGA選手権(ニューヨーク州、ローカスト・ヒルCC)は現地時間26日、最終ラウンドの競技を行い、この日8バーディ、2ボギーの6アンダー66をマークしたツェンが通算19アンダーで逃げ切り2試合連続となる今季3勝目を飾った。
この日は出だしの1番でボギーを叩いたツェンだったが、2番から3連続バーディを奪って盛り返すと前半だけで5バーディ(1ボギー)の猛攻。後半に入っても勢いは衰えず2位に10打差をつける余裕の勝利を手にした。「1番ではすごく緊張してティーショットを引っかけボギーを叩いてしまいました。ボギーパットを沈めたときは手が震えていたんです。でも2ホール目でバーディを奪ってから落ち着きました。今日はとにかく自分のゴルフをして1日笑顔で過ごそうと思っていました」と記録づくめの勝利をものにしたツェン。「メジャーに勝つのは夢ですし、これからも勝ち続けて行きたい。私にはまだ達成したい目標が沢山あります」と、さらなる目標に向けて意欲を燃やしていた。
通算19アンダーでの優勝はメジャーでの最少スコアタイ記録でもある。また22歳でのメジャー通算4勝は近年では男女を通じて最年少(ちなみに男子ではヤング・トム・モリス(スコットランド)が1872年に21歳で達成している)。あのタイガー・ウッズ(米)でさえ24歳までかかった偉業を2歳も縮めたのだから素晴らしい。来月7日に開幕する全米女子オープン(コロラド州、ザ・ブロードムーア イーストC)に勝てば最年少でのグランドスラム(4大メジャー制覇)達成が現実のものとなる。台湾で1勝、オーストラリアで2勝、米ツアーですでに3勝を挙げている今年、ツェンがどこまで勝星を伸ばすか今後の活躍がますます楽しみになってきた。
2位狙いとなった後続は通算9アンダーとしたモーガン・プレセル(米)が単独2位に食い込み、通算8アンダー3位タイにディフェンディング・チャンピオンのクリスティー・カー(米)、スーザン・ピーターセン(ノルウェー)、ポーラ・クリーマー(米)の3人。通算6アンダー6位タイにクラフト・ナビスコ選手権チャンピオンのステイシー・ルイス(米)が入った。
一方、今季メジャー大会での獲得賞金を東日本大震災の復興支援のため寄付することを宣言している宮里美香は最終日、3バーディ、2ボギーの1アンダー71にまとめ、通算5アンダーで8位タイと健闘を見せた。これでクラフト・ナビスコ選手権の7位タイに続き、メジャー2大会連続トップ10入りの快挙。しかもシーズン最終戦のCMEグループ・タイトルホルダーズ(11月17〜20日/フロリダ州、グランド・サイプレスGC)への出場権を獲得するおまけつき。ジュニア時代からのライバル、ツェンの背中を追いかける宮里にとって飛躍につながるトップ10入りとなったようだ。
一方、前日9位タイの好位置につけていた上田桃子は失速。最終日だけで5つのボギーを叩き、4オーバー76の乱調で通算イーブンパー30位タイで4日間の競技を終えた。尚、宮里藍、有村智恵、野村敏京は予選で姿を消している。