A.スコットがロングパターでV狙い!! タイガーは欠場も新契約に注目!
米男子ツアー今季メジャー第1戦、マスターズで2位タイのアダム・スコット(豪)が、尊敬する先輩であるタイガー・ウッズ(米)がホストを務める米ツアー、AT&Tナショナル(現地時間6月30日〜7月3日/ペンシルベニア州、アロニミンクGC)で1年ぶりの優勝に向けて準備を整えている。
4月のマスターズ決勝ラウンドで67、67のプレーを見せて追い上げ、チャール・シュワーツェル(南ア)にこそ追いつかなかったものの2位タイとなったスコットだが、その後の成績は今ひとつ。今季、米ツアーでは10試合に出場して全米オープンを含めた4試合で予選落ちしている。
その理由はひとえにパットの不調だ。フェアウェイキープ率65.91%(ツアー31位タイ)パーオン率66.87%(ツアー38位)。トータルドライビングならツアー第3位(80ポイント)という安定度が結果に結びついていないのは、グリーン上でパットが決まらないからだ。
今大会の舞台、アロニミンクGCは小さなグリーンと狭いフェアウェイが特徴だ。スコットはパットの不調を克服すべく、ロングパターを持ち出しており、ショートパットに自信をつけつつあるだけに、昨年のバレロ・テキサス・オープン以来のツアー8勝目を狙いたい。
他に実力者ジム・フューリック(米)、ビジェイ・シン(フィジー)、ジャスティン・ローズ(英)、今季ただ一人2勝しているマーク・ウィルソン(米)、アンソニー・キム(米)、崔京周(韓)らも出場。昨年の同大会の7位タイで先週のトラベラーズ選手権では2日目までまずまずのプレーながら、最終的に13位タイで終わったニック・ワトニー(米)も優勝候補の一人だ。
左アキレス腱、左ヒザの治療中であるタイガーも会場入りはしたがプレーはしない。しかし、大会直前に日本の興和株式会社とイメージキャラクター契約を結んだことが明らかになり、話題を呼んでいる。
スーパースターのタイガーは年間9,000万ドル(約73億円)といわれる数多くのスポンサー契約を結んでいたが、一昨年末の自損事故で発覚した女性スキャンダル以降はこれが激減。今大会のスポンサーでもあるAT&Tを始め、アクセンチュア、ゲーターレード等との契約が失われているのが現状だ。そんな中でスキャンダル後、初めての契約となるのがこの日本企業。7月1日から『バンテリンコーワ』のCMに登場することになる。
先ごろ、IMGを退社し、タイガーと二人三脚で歩みだしたばかりのマネージャー、マーク・ステインバーグ氏は「決してこれが唯一の契約ではない」と語っており、数多くの企業と水面下で話し合いが行われていることを匂わせた。だが、いずれもタイガーの戦線復帰を待ってのものと見られ、興和との契約はこれに先んじるものとなった。