全米女子、初日は荒天順延… 藍は暫定3位タイ!
米女子ツアー今季メジャー第3戦、全米女子オープンは現地時間7日にザ・ブロードムーア イーストC(コロラド州)を舞台に開幕。しかし、雷雨のために競技が中断になると、そのままサスペンデッドとなり、出場156人中のうち25人しかホールアウトできないまま初日の競技を終えた。
そうした状況の中、宮里藍は初のメジャー大会優勝に向けて最高のスタートを切った。インスタートの宮里は11番で2メートルのパットを沈めてバーディ。続く12番をボギーとしたものの、14、15番と冴え渡るショットで連続バーディを奪って、2アンダーとした。
そのあと16番では3パット、18番ではティーショットをラフに入れてボギーを叩き、イーブンパーに戻ってしまった宮里。しかし、5番でこの日4つ目のバーディを奪うと、そのまま1アンダーで迎えた7番でサスペンデッドとなり、首位に1打差の暫定3位タイと絶好のスタートを切った。
ザ・ブロードムーアは、史上最長7,047ヤードの距離に加え、標高約2,000メートルの高地にあるため、普段とはショットの飛距離が違って戸惑うことも多い。さらに、シャイアン山からの目がきついグリーンと、短いながらも立ったままの厳しいラフも待ち構えており、厳しい条件が揃っている。肉体的、精神的にもタフでなければ戦えないが、そこでアンダーパー発進は大きなアドバンテージとなる。
宮里は「(標高が高いので)5%から7%は普段より飛ぶ計算。特にボールが高ければ高いほど影響を受けるので、100ヤード以内のショートアイアンを持ったときには(飛距離アップを)多めに見ています。今日は落ち着いて自分のプレーができました」と白い歯を見せた。今季はここまで未勝利だが、残り57ホールでメジャータイトルを狙える位置につけた。
雷雨に見舞われたこの日は、スタートした83人のうち、サスペンデッド前までアンダーパーで回ったのはわずかに5人。暫定首位タイは、2アンダーをマークしている全米女子の優勝経験を持つクリスティー・カー(米/15ホール終了)と、アマチュアのエイミー・アンダーソン(米/12ホール終了)。宮里藍と並ぶ暫定3位タイには、インビー・パーク(韓/17ホール終了)、1ホールのみのプレーに終わったシルビア・カバレリ(伊/1ホール終了)がつけている。
その他の日本勢では、宮里美香が17ホールを終えてイーブンパー、暫定6位タイとこちらも上々のスタートを切った。大会初出場の馬場ゆかりは4オーバー(14ホール終了)で暫定39位タイにつけた。
最終予選から出場権を手にした野村敏京(16ホール終了)は5オーバーで暫定54位タイ。日本勢で唯一ホールアウトした上田桃子は7オーバー78で暫定68位タイと苦しいスタートになった。
なお、横峯さくら、諸見里しのぶの2人はスタートしていない。また、メジャー大会の生涯グランドスラムがかかるヤニ・ツェン(台)、ディフェンディング・チャンピオンのポーラ・クリーマー(米)も、スタートできないままこの日を終えている。