美香&藍、歴史的快挙! 予選ラウンドをワンツーフィニッシュ
タイトルを獲るのがもっとも難しいと言われる最高峰のメジャー大会で宮里美香と宮里藍が予選ラウンドを1位と2位で通過。日本勢が最終組を独占する歴史的瞬間が訪れた。
米女子ツアー今季メジャー第3戦、全米女子オープンは現地時間9日、コロラド州のザ・ブロードムーア イーストCを舞台に日没サスペンデッドとなった第2ラウンドの競技の続きを行い、通算7オーバーまでの72人が予選を通過。そして72人のトップで決勝ラウンド進出を決めたのが美香だった。
前日第1ラウンドの続きわずか1ホールを消化するだけで終日待機となった美香はこの日、序盤の3番から3連続バーディを奪って波に乗ると「ティーショットも良かったし、アイアンがピンに絡んでくれた。それにパットが入ってくれて…」と絶好調のゴルフで9番、10番でも連続バーディ。その時点で通算6アンダーまでスコアを伸ばし、リーダーボードを見上げた藍が「どこまで伸ばすんだろう?」と目を見張るほどの勢いだった。
しかし11番以降は我慢のゴルフ。13番でこの日唯一のボギーを叩くと、最終18番では残り166ヤードを5番アイアンで狙ったが「あんなに飛ぶとは思わなかった」と奥のカラーとラフの境目につかまった。しかし、そこから絶妙なアプローチでピンそばに寄せて値千金のパーセーブ。4アンダー67の今大会ベストスコアで通算5アンダーとしリーダーボードの最上段を射止めた。だが本人は冷静に「まだ我慢が必要。ちゃんと自分を持ってプレーしたい」と素早く気持ちを切り替えた。
その美香を1打差で追うのが同郷の先輩、藍。前半から微妙な距離のパーパットを残す場面が多かったが、パーセーブを続けて凌ぐと、終盤の17番パー5で第3打を5メートルに寄せてバーディ。続く最終18番でもピン奥から7メートルをカップ左端から流し入れ連続バーディでホールアウト。通算4アンダー単独2位につけると「我慢してパーをセーブし続けたご褒美が最後に来た」と連続バーディフィニッシュを喜び、「ここまではしっかり自分と向き合ってゴルフが出来ているけれど、まだ先は長い。気を引き締めて頑張ります」と決勝ラウンドでの健闘を誓った。
両宮里にとって、ひいては日本ゴルフ界にとってメジャー大会制覇は悲願中の悲願。かつて同ツアーで賞金女王に輝いた岡本綾子でさえなし得なかったメジャー獲りに、若い2人が果敢に挑む。
その他の日本勢は、横峯さくらが通算4オーバー27位タイで予選を突破。第2ラウンドで1アンダー70にスコアをまとめたルーキーの野村敏京が通算5オーバー36位タイ、前日第2ラウンドを終えていた諸見里しのぶは通算6オーバー47位タイで決勝ラウンドにコマを進めたが、上田桃子は通算8オーバーでカットラインに1打及ばず予選落ち。全米女子オープン初挑戦の馬場ゆかりも通算12オーバーで決勝ラウンド進出を逃している。