Y.ツェンが史上最年少メジャー5勝達成! 美香、トップ10ならず
ヤニ・ツェン(台)がロレックスランキング(女子世界ランキング)1位の貫禄を見せつけてメジャー通算5勝目を挙げる中、宮里美香のメジャー4大会連続トップ10入りの夢はあと一歩のところで叶わなかった。
米女子ツアー今季メジャー最終戦、全英リコー女子オープンは現地時間31日、スコットランドのカーヌスティGLを舞台に最終ラウンドの競技を終了。首位に2打差の2位からスタートしたツェンは序盤で前日のトーナメントリーダーであるキャロライン・マッソン(独)が失速し、あっという間に首位の座を奪うと、上がり2ホール連続バーディを奪って余裕の3アンダー69をマーク。通算16アンダーまでスコアを伸ばし、最終日にチャージをかけたブリタニー・ラング(米)に4ストロークの大差をつけて大会連覇を達成した。22歳6か月でのメジャー通算5勝目は史上最年少の快挙。群を抜いた強さに2位に入ったラングも「彼女がトップに立ったらこっちは勝ち目がない」と白旗を挙げた。
しかし「ティーグランドに上がる前は緊張して胃が痛かった」と意外な一面を打ち明けたツェン。「でも目の前の1打に集中して、良いゴルフをした結果、歴史に名を刻むことが出来て嬉しい。まさかメジャーで5勝も出来るなんて思ってもいなかったけれど、ハードワークが報われました」と喜びを爆発させた。
今後は、まだ獲っていない全米女子オープンのタイトルが最大の目標。来シーズンは最年少グランドスラムに挑むわけだが「技術、メンタル、フィーリング、すべての面で少しでも上達出来るように頑張りたいです」とさらなる進化を誓っていた。
一方でメジャー4大会連続トップ10入りを目指して最終日に挑んだ美香は、4日目にしてリンクス特有の風が吹き始めた影響もあり、ショット、パットともに精彩を欠き、14番までに3つのボギーを叩いてリーダーボードをズルズルと後退する展開に。しかし15番でようやく起死回生のチップインバーディを奪って笑顔が戻ると、17番では残り213ヤードをピンそば3メートルに寄せて再びバーディ奪取。最終日は2バーディ、3ボギーの1オーバー73とスコアは伸ばせなかったが、手応えのあるゴルフで通算5アンダー14位タイでフィニッシュした。
「今回トップ10入りは逃したけれど、終盤に良いカムバックが出来て良かったです」と明るい表情を見せた美香。前日9位タイからトップ10圏外に後退した悔しさは封印し「調子は良いので自分のゴルフをすれば結果はついてくる」とシーズン後半、念願のツアー初優勝を視野に入れた戦いを続けることを胸に誓った。
その他上位は、最終日を5アンダー67で回ったラングが単独2位、4アンダー68をマークしたソフィ・グスタフソン(スウェーデン)が単独3位、5アンダー67のエイミー・ヤン(韓)が単独4位に食い込んだ。地元出身のカトリオーナ・マシュー(スコットランド)と前日トップのマッソンは通算9アンダー5位タイ。
美香以外の日本勢は上田桃子が通算3アンダー22位タイ、この日スコアを1つ伸ばした茂木宏美が通算1オーバー43位タイ、佐伯三貴が通算4オーバー59位タイで4日間の競技を終了した。
尚、宮里藍、不動裕理、横峯さくらの3人は予選ラウンドで姿を消している。