松山、予選突破確実! 藤田は難コースに苦戦
プロになって初めて挑む海外メジャーで松山英樹が最低限の目標である予選突破を確実にした。
第113回全米オープン(ペンシルベニア州、メリオンGC)は現地時間14日、荒天のためサスペンデッドとなった第1ラウンドの続きと第2ラウンドの競技を行ったが、進行が遅れ2日連続順延となった。
そんな中、この日29ホールの長丁場をこなした松山が苦しみながらも第1ラウンドを1オーバー71にまとめ16位タイの好位置でホールアウト。第2ラウンドは前半我慢のゴルフでスコアカード通りのプレーを続けたが、後半スコアを落として5オーバー75と崩れたものの通算6オーバー暫定43位タイで決勝ラウンド進出を確実なものとした。
「長い1日になることは覚悟していたので辛抱強いゴルフを心がけたのですが…」と言いながら終盤崩したことが悔しそう。ことに同組で回ったビリー・ホースヘル(米/18ホール終了)が第2ラウンドのベストスコア(現時点)3アンダー67をマークし暫定首位タイに躍り出たのを目の当たりにし、悔しさもひとしお。
初の全米オープンは厳しいセッティングが特徴の“我慢比べ”の異名を取るトーナメント。2日間の競技を終えて松山が痛感したのは「ティーショットでフェアウェイをキープしなければチャンスが作れない」ということだった。明日以降は「フェアウェイをキープしてバーディチャンスをたくさん作りたい。上位を目指したい」とムービングデーのチャージを誓った松山だった。
一方、第1ラウンド終了時点で106位タイと大きく出遅れていた藤田寛之はショットが曲がりピンチの連続だったが、1番&2番で長いパットを執念で捩じ込みパーをセーブし予選突破圏内に浮上。しかし4番&5番で深いラフやクリークにつかまり連続ボギー。そこからは持ち前の粘りでパーをセーブし続けているが、13ホールを終え通算8オーバーは暫定66位タイ。予選突破のためには残りホールでスコアを伸ばし60位タイまでに入らなければならない。大会前に風邪をひき発熱して寝込んだ藤田だが、昨年の国内男子ツアー賞金王の意地を見せて、ここからスコアを1つでも伸ばし決勝ラウンド進出を決めてもらいたいものだ。
また全米オープン初挑戦の上田愉尉は苦戦。第2ラウンドの終盤2ホールを残し1バーディ、9ボギー、1ダブルボギーの乱調で通算18オーバー。暫定146位タイで予選落ちが確定。塚田好宣も3バーディ、7ボギー、3ダブルボギーと出入りの激しいゴルフで10オーバー80を叩き、通算18オーバー暫定146位タイで決勝ラウンド進出を逃した。
上位陣は、通算1アンダー暫定首位タイに第1ラウンドのトーナメントリーダー、フィル・ミケルソン(米/18ホール終了)とホースヘルの2人。メジャー初制覇を狙うルーク・ドナルド(英/18ホール終了)が通算イーブンパーで21歳のアマチュア、パン・チェンツン(台/9ホール終了時点)らと並び暫定3位タイの好位置を確保。タイガー・ウッズ(米/18ホール終了)、ローリー・マキロイ(北アイルランド/18ホール終了)の世界ランク1&2位コンビは通算3オーバー暫定17位タイにつけている。