松山が昨年の雪辱に挑む! 前年王者L.ドナルドと同組で激突
松山英樹が元世界ランクNo.1相手に昨年の雪辱に挑む。
今年で40回目の開催を迎える国内男子ツアーのダンロップフェニックストーナメントが21日、宮崎県のフェニックスカントリークラブを舞台に開幕する。例年、ビッグネームを招待することで知られる大会に、ディフェンディング・チャンピオンとして乗り込んでくるのがルーク・ドナルド(英)だ。
一昨年、史上初の欧米両ツアー同時賞金王に輝き世界No.1となった男は、いつメジャータイトルを手にしてもおかしくないと言われていた。だが、昨年の同大会以来、勝ち星から遠ざかっている。欧米ツアーで最後に勝ったのは昨年5月のBMW PGA選手権(欧州ツアー)と低迷気味で、現在の世界ランクは17位まで落ち込んでいる。
それでも、昨年の本大会ではその実力を十分に発揮。初日からトーナメントをリードし、余裕の展開で完全優勝を達成した。当時アマチュアだった松山は最終日に必死で追い上げたが、差を1打しか縮めることができず、2位に入ったものの5打差と完敗だった。
その松山は今季国内ツアー開幕前にプロ転向し大活躍。全米オープン10位タイ、全英オープン6位タイとメジャー2試合でトップ10入りするなどして米ツアーの2013-14シーズンの出場権を手にしたばかりか、国内ツアーの賞金王を目指して突き進んでいる。
松山にとっては、大きな成長のきっかけのひとつとなった大会がこのダンロップフェニックスなのだ。アマチュアで2位なら十分な活躍だが「順位的には満足できるかもしれませんが、内容的には喜べない」と憮然とした表情を見せていた1年前を思い出し、連覇で復活のきっかけをつかもうとしているドナルドに敢然と挑む。
今大会では予選ラウンドから小平智を交えていきなりドナルドと同組でプレーすることも決定している。今後さらに大きく世界に羽ばたこうとする松山が、また一つ大きなステップを上がるには、目の前のドナルドに勝つしかない。
また、半月板手術とそのリハビリのため、6月の日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hillsを棄権して以来戦線離脱を余儀なくされていた中嶋常幸は復帰戦に今大会を選んだ。毎年、世界のトッププレーヤーが集結するためなかなか日本勢が勝てなかったダンロップフェニックスで1985年に日本人として初めて優勝(全日空フェニックス時代には1973年に宮本康弘が優勝)。1994年に尾崎将司が優勝しここから三連覇するまで、唯一の日本人王者だった男が、思い出の地で復活を目指す。
今大会には新帝王トム・ワトソン(米)も久々に参戦。全米プロゴルフ選手権チャンピオンのキーガン・ブラッドリー(米)も出場し大会を盛り上げる。