16歳L.コ、ツアー最終戦でプロデビュー!
16歳のリディア・コ(ニュージーランド)が、現地時間21日に開幕する米女子ツアー今季最終戦、CMEグループ・タイトルホルダーズ(フロリダ州チバロンGC)で華々しくプロデビューする。
ツアーメンバーになるには18歳以上という規定がある中、実績が認められて特例としてメンバーとなったコ。今大会は今季行われた同ツアーの各トーナメントからそれぞれ上位3人ずつが出場権を獲得する(すでに出場権が確定している場合は順位が繰り下がる)独特なスタイルを採用しており、最終戦でのプロデビューも異例中の異例だ。
もちろん、CNカナディアン女子オープンで連覇したコはしっかりと出場資格を満たしており、堂々と現地入り。「(移動中に)『プロですか?』と質問され『はい。そうです!』と答えられた」とあどけない笑顔を見せたコ。これまでに何度も同じことがあったが、まだアマチュアだったため、そうは答えられずにいたことも打ち明けた。
プロになったのがうれしくて仕方のないことを思わせるエピソードだが、すでにロレックスランキング(女子世界ランキング)No.5の実力は侮れない。19歳のジェシカ・コルダ(米)、24歳のミッシェル・ウィー(米)との組み合わせは、ツアーの将来を背負って立つと思わせる3人が一際目立つもの。その中で最も若いコが、実績で抜きんでている。
ウィーらとの最大の違いはすでにコがツアーのトッププロだということ。ツアーカードを手にする前にプロになったウィーは、同時にナイキやソニーとの契約も発表したが、コは未だに契約をしていないどころかマネジメント会社も決まっていない。水面下で熾烈な争奪戦が繰り広げられていることは想像に難くないが、しっかりと自分のペースで地に足をつけて戦っていく覚悟が感じられる。
スーパージュニアのデビューに話題をさらわれた感は否めないが、賞金女王争いの決着も今大会の大きな焦点だ。プレーヤー・オブ・ザ・イヤーのタイトルは、最終戦を待たずに今季メジャー3勝と圧倒的な強さを見せたインビー・パーク(韓)に決定したものの、今大会の優勝賞金は70万ドル(約7,000万円)。賞金レースでもトップを走るパークと、11万ドル弱(約1,100万円)差でこれを追うスーザン・ピーターセン(ノルウェー)、さらにピーターセンに約40万ドル(約4,000万円)差としているステイシー・ルイス(米)の3人に可能性が残されており、最後まで目が離せない。
予選ラウンドの組み合わせも3人は一緒。パークがダブルタイトルを手にするのか? 終盤に激しい追い上げを見せたピーターセンが逆転するのか? それとも米国勢の意地をルイスが見せるのか? お互い、譲れない戦いとなることは間違いない。
日本勢は宮里藍、宮里美香、上原彩子、有村智恵の4人が参戦。ツアーを代表するプレーヤーでありながら、今季勝ち星がない藍は、何とか存在感を示そうと最終戦に挑む。
一方、ツアー2勝目を期待して臨んだシーズンで思うようなプレーができなかった美香も、日本女子オープン優勝で得た自信を形にしてシーズンを終わりたいところ。また、ツアールーキー2人のうち、上原は優勝が最低条件だがルーキー・オブ・ザ・イヤーとなる可能性もまだ残っており、このチャンスを生かそうと意気込んでいる。