松山、序盤つまずき後退… 23位タイから再浮上なるか!?
前日終盤の悪い流れを引きずったかのようなスタート直後の悪夢。6番までに5つスコアを落とした松山英樹だったが後半盛り返し、何とか23位タイに踏みとどまった。
第114回 全米オープンは現地時間14日、ノースカロライナ州のパインハーストNo.2を舞台に第3ラウンドの競技を終了。メジャー獲りを目標に掲げる松山だったが、この日は4バーディ、6ボギー、1ダブルボギーの4オーバー74とスコアを落とし、通算4オーバーで前日の14位タイから23位タイへ後退した。
2番で1.5メートルのパットを外してボギーが先行した松山は3番パー4で「良いショットを2つ並べたのに」グリーン左のバンカーとウェイストエリア(荒地)が混同した部分につかまると、3打目がウェイストエリアを超えずバンカー内に戻ってくる不運。さらに4打目がグリーンの反対側にオーバーして5オン、1パットのダブルボギーを叩いてしまう。
本人は「ショットは悪くなかったので落ち込んではいなかった」と言うが、4番、6番でショートゲームのミスでボギーを叩きズルズルとリーダーボードを後退した。そんな中、悪い流れを断ち切ったのが7番パー4でのバーディ。9番でボギーを叩いたものの後半は12番のチップインを含む3バーディを奪って盛り返し最終日の上位争いに望みを繋いだ。
「良いショットがオーバーしたり、ショートしたり、ミスになってしまうのがこのコースの難しさ」と苦しいラウンドを振り返った松山。全米オープン史上初“ラフのない”セッティングとなったが、その分グリーンの堅さや形状、ウェイストエリアの存在など、史上最難関の呼び声が高い。
しかもこの日は組み合わせにも恵まれなかった。3月のWGC-キャデラック選手権で松山がグリーンをパターで叩き穴を開けながら、それを直さなかったとしてツイッターで「松山はイディオット(バカもの)」と呟いたイアン・ポルター(英)とのラウンドになってしまったのだ。騒動の後、松山はポルター本人に謝罪し一件落着しているが、ザ・メモリアル・トーナメントで優勝したとき同組で回り相性の良いアダム・スコット(豪)のようなワケにはいかない。
とはいえ昨季大会では最終日のチャージで39位タイからトップ10(10位タイ)に食い込む実績を持っている松山。「今日はショットもアプローチもパターも、アドレスが良くなかった。下半身が良い状態じゃないのでしっくり構えられていない。でもそこが良いポジションに収まれば良いゴルフが出来ると思う」と前向きなだけに、この日の最終ホールでのバーディを是非とも明日に繋げてもらいたい。