注目選手振り返り 〜パトリック・リード〜
2014年にはキャリア51試合目、そして史上最年少でのWGC(世界ゴルフ選手権)優勝などツアー2勝を挙げ、ブレイクを果たしたパトリック・リード(米)にとって、2015年は消化不良の1年となってしまった。
スタートは最高だった。1月恒例のチャンピオンのみが集まるハワイ決戦、ヒュンダイ・トーナメント・オブ・チャンピオンズでは、トップと2打差の3位タイからスタートした最終日に6アンダー67をマーク。ジミー・ウォーカー(米)とトップで並び、プレーオフへもつれ込むと、1ホール目で見事にバーディを奪ってツアー通算4勝目を手にした。
しかし、3月のバルスパー選手権で三つ巴のプレーオフの末、優勝をジョーダン・スピース(米)に奪われると、勢いは徐々に下り坂に。メジャー初戦のマスターズでは初の予選突破を果たしながらも、22位タイ。続くRBCヘリテイジでは予選落ちを喫すると、その後はトップ10入りを記録することができないまま、レギュラーシーズンを終えることとなった。
それでも、プレーオフシリーズ第2戦のドイツ銀行選手権で4位タイに入ると、米ツアー終了後は欧州ツアーのファイナル・シリーズにも出場。BMWマスターズでは、再びプレーオフで優勝を逃しはしたものの、ヒーロー・ワールド・チャレンジでは単独2位。好感触のまま2016年に向かうことができそうだ。
現在、世界ランキング10位のリードだが、6月に行われるリオデジャネイロ五輪出場も射程圏内。世界ランキング15位までの選手は各国最大4名までの制約があるため、同9位のジム・フューリック(米)、同8位のダスティン・ジョンソン(米)を超える必要があるが、出場となれば金メダルを持ちかえるだけの実力は備えている。さらには、初となるメジャー制覇もその目には映っているはずだ。