来年こそは悲願のメジャータイトルを 2017年のM.クーチャー
米男子ツアーでは通算7勝を挙げ、2016年のリオデジャネイロ五輪では銅メダルを獲得した世界屈指のショットメーカー、マット・クーチャー(米)。全英オープンゴルフ選手権ではジョーダン・スピース(米)との一騎打ちを演じ、10月には2002年以来となる国内ツアーに参戦した同選手の活躍を振り返る。
2016年のオフに開催されたフランクリン テンプルトン シュートアウトで、ハリス・イングリッシュ(米)と組んで優勝したクーチャー。2017年もその勢いを維持して、2月のウェイストマネージメント フェニックスオープンで9位タイに入る。
4月のメジャー初戦 マスターズでは優勝したセルヒオ・ガルシア(スペイン)と4打差の4位タイでフィニッシュ。その後も、AT&Tバイロン・ネルソンチャンピオンシップ、ザ・メモリアルトーナメントでトップ10入りを果たすなど、好成績を残した。
そして迎えた全英オープン。首位のジョーダン・スピース(米)と3打差単独2位でスタートしたクーチャーは、最終日の前半でスピースを捉え、13番ではついに単独首位に浮上。しかし、スピースが上がり5ホールで5ストローク伸ばし、クーチャーは無念の単独2位。初のメジャータイトル獲得を惜しくも逃している。
試合後、スピースとの激闘を演じたクーチャーは、「優勝に大きく近づいて2位でフィニッシュするなんて、これ以上に辛いことはない。でもこの経験は僕を強くし、もう1つ上のポジションに導いてくれると思う」と心境を語っていた。
その後、メジャー最終戦の全米プロゴルフ選手権で9位タイとなったクーチャーは、プレーオフシリーズのBMW選手権(5位タイ)、ザ・ツアー選手権(10位タイ)でも好成績を収める。2014年以来のツアー優勝には手が届かなかったものの、シーズンでトップ10入りを10回果たすなど安定した成績を収めた同選手は、フェデックスカップランク14位でシーズンを終えた。
また、クーチャーはザ・プレジデンツカップにも出場。2勝1敗で2ポイントを獲得して米国選抜の7連覇に貢献した。
そして10月、ブリヂストンと契約を結ぶクーチャーはブリヂストンオープンに参戦。15年ぶりの国内ツアー出場だったものの、初日と最終日に荒天の影響を受け、競技は36ホールに短縮されて行われた。要所で世界屈指の実力を見せるも、通算1アンダー31位タイで久々の極東の地でのプレーを終えている。
2017年は全英オープンで惜しくも2位に終わるなど悔しい1年になったクーチャー。来年6月に40回目の誕生日を迎える同選手は、2018年に念願のメジャータイトルを手にできるのだろうか。その活躍に期待したい。