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練習場からのショットは伝説に J.スピースを振り返り

更新日:2018/12/23 17:14
練習場からのショットは伝説に J.スピースを振り返り
J.スピースはナイスボギーセーブで勢いに乗った。(写真提供:Getty Images)

 

 全英オープンゴルフ選手権でファンの記憶に残る勝ち方をしたジョーダン・スピース(米)。24歳ながら通算勝利数は「11」で、キャリアグランドスラムにも王手をかけている。そんなスピースの1年を振り返る。

 2017年早々、トーナメント・オブ・チャンピオンズ(3位タイ)、ソニー・オープン・イン・ハワイ(単独3位)、ウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープン(9位タイ)と好成績を残す。そして、2月のAT&Tペブルビーチ・プロアマで今季1勝目を挙げる。

 3月のWGC-デル・マッチプレーでは予選ラウンドで谷原秀人に敗れ、その後も3度予選落ちを喫するなどやや調子を落とすが、6月のトラベラーズ選手権ではプレーオフでバンカーからチップインバーディを決め劇的勝利。そのまま勢いに乗り、全英オープンで偉業を達成する。

 初日から3日目までトップを守り続けたスピースだったが、12番までに3つスコアを落としてしまい、単独2位から出たマット・クーチャー(米)の追撃を受ける。そして、雨の影響か13番パー4のティーショットは大きく右へ。アンプレアブルを宣言し、コースに隣接した練習場から第3打目を打つことに。ここから伝説が始まる。

 3番アインでグリーン近くまで運び、アプローチで寄せ、ナイスボギーセーブ。完全に目の色が変わったスピースは、14番からバーディ、イーグル、バーディ、バーディと猛チャージ。初のメジャー優勝を目指すクーチャーの追撃を突き放し、同大会における米国人の史上最年少優勝者になるとともにメジャー3勝目を手にした。

 最年少でのキャリアグランドスラムに王手をかけた全米プロゴルフ選手権では優勝争いに絡めず28位タイに終わったが、プレーオフシリーズでは単独2位、単独2位、7位タイとなりフェデックスポイントランキング1位で最終戦のツアー選手権を迎える。

 しかし、13位タイで最終日を迎えたスピースは、本人曰く「キャリアの中で最悪」というパッティングに苦しみ、スコアを伸ばせず5打差の7位タイでフィニッシュ。ジャスティン・トーマス(米)に年間王者を奪われた形となってしまった。

 2016-17年シーズンは、69.520(4位)だった平均ストローク数が68.846(1位)。平均パット数も1.711(2位)と素晴らしかったが、トーマスが1.694(1位)と驚異的な数字を残した。

 スピースとトーマスは同級生でジュニア時代からのライバル。1年早くプロ入りを果たしたスピースがメジャータイトルを獲得するなど活躍する中、トーマスは相当ジェラシーを感じていたそうだ(2017総決算!俺たちのPGAツアーより)。トーマスがブレイクしたことで、スピースもさらに勝利数を積み重ねる事だろう。

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