マスターズで惜敗も年間3勝の金メダリスト J.ローズを振り返り
2016年にはリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得したジャスティン・ローズ(英)。マスターズでの惜敗は記憶に新しいが、ツアー史上に残る大逆転優勝を成し遂げるなど、世界中で勝利を挙げた充実の1年間を振り返る。
ソニー・オープン・イン・ハワイで2017年の初戦を迎えたローズは、ジャスティン・トーマス(米)に優勝を譲るも、単独2位と良い形で1年のスタートを切った。その後もファーマーズ・インシュランス・オープンとジェネシス・オープンで4位タイと好成績を収める。
好調をキープして迎えた4月のマスターズ。3日目を終えて首位タイに浮上したローズは、最終日にセルヒオ・ガルシア(スペイン)と壮絶な戦いを演じる。序盤はガルシアにリードを許すも、中盤には逆転。しかし、ガルシアの粘りに押され、両者は通算9アンダーで並び、プレーオフへ。すると、ローズは1ホール目にボギーを叩いてしまい、自身2度目となるメジャー制覇にはあと一歩のところで手が届かなかった。
その後は、米ツアーと欧州ツアーの行き来を繰り返すが、疲労の影響か良い成績を残せない。メジャー大会の残り3試合のうち、2大会で予選落ちと不振にあえいでいた同選手だが、米ツアーのプレーオフシリーズで復調。4戦すべてでトップ10入りを果たすなど、2017年終盤に向けて息を吹き返す。
そして10月、中国で開催されたWGC-HSBCチャンピオンズでついに歓喜の瞬間が訪れる。首位を走るダスティン・ジョンソン(米)と8打差の4位タイからスタートしたローズは、スコアを落とすジョンソンを尻目に、後半だけで5つ伸ばす猛チャージ。ツアー史上3番目となる大逆転優勝をつかみ取った。その翌週の欧州ツアー ターキッシュ・エアラインズ・オープンでも勝利して、2015年以来となる年間2勝をマークする。
惜しくも欧州ツアー年間王者の称号を逃したものの、12月にはアジアンツアーのインドネシアンマスターズで圧勝するなど、世界レベルの強さを見せつけた。2017年の1年間に世界中で3勝を挙げたローズが今年見据えるものは、2度目のメジャー制覇のみだ。
(写真提供:Getty Images)