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仏プロ「フランス人はライダーカップに興味はない」 米選手との違いを語る

2018/06/29 17:00
仏プロ「フランス人はライダーカップに興味はない」 米選手との違いを語る
メジャーチャンピオンを目指すロレンゾ-ベラ。

 

 欧州ツアーのHNAフランス・デ・オープンに出場中のミッシェル・ロレンゾ-ベラ(仏)が「フランス人はライダーカップに興味はない」とニューヨークタイムズのインタビューで答えた。

 33歳のロレンゾ-ベラは、欧州下部ツアー通算1勝の選手で、現在ライダーカップ・ランキング32位につけている。全米プロゴルフ選手権後に同12位に入れば、自動的に欧州選抜メンバーに選ばれる。上位にはジャスティン・ローズ(英)、ローリー・マキロイ(北アイルランド)、トミー・フリートウッド(英)、ジョン・ラーム(スペイン)らが名を連ねている。

 フランス人にゴルフをしているか?という質問をすると「していない」とすぐに答えるだろうとロレンゾ-ベラは述べ、「フランスでゴルフは良いスポーツではない。お金持ちとその子供達だけのスポーツという感じ。それがフランス人が抱いているイメージなんだ。(そのイメージを変えようと)努力はしている」とし、欧州ツアー通算5勝のアレクサンダー・レヴィ(仏)の名前を挙げ、「彼は皆にゴルフは楽しいんだ、という印象を持ってもらえるようにプレーしているよ。だけど相当な努力が必要なんだ」と現状を語った。

 ライダーカップをホストすることについては「フランス人は気にしていない。フランスでライダーカップが開催されることも知らない。知っているのはゴルファーだけ。フランスの選手は多く出場しないし、イングランド、スペインがほとんど。フランスでゴルフはとてもプライベートなもので、富裕層のためプライベートコースがあるという感じなんだよ」と2年に1度の対抗戦に興味のない人が多いようだ。

 フランスの選手とアメリカの選手の違いは「スイング」とロレンゾ-ベラは考えており、「フランス人は効率の悪い綺麗なスイングをしようとしすぎ。見た目は美しいけど、ジム・フューリック(米)のような効率の良いスイングはしない。子供たちがダスティン・ジョンソン(米)のようなスイングをしていたら、すぐに手首の使い方を変えるように指導するだろう」と個々に合ったスイングよりも、教科書のようなスイングを重視するコーチが多いようだ。

 また「精神的にアメリカ人の方がはるかに上回っている。ポジティブでアグレッシブだ」とし、「フランス人はよく文句を言う。嘘じゃないよ。去年のオープン・デ・フランスでウェブ・シンプソン(米)、チャールズ・ハウエル?(米)とプレーしたんだ。私は彼らの態度から色々な事を学んだ。感謝したよ。彼らは待ってくれる、一緒に喜んでくれる、ゴルフは我慢するスポーツだという事を理解している。フランス人は怒って、悪い言葉を発してしまう」と態度の面でも違いがあるとロレンゾ-ベラは語った。

 1907年にアルノー・マッシー(仏)が全英オープンを制してから、フランスの選手はメジャータイトルを獲得していない。その理由はフランスの教育にあるとロレンゾ-ベラは述べ、「ネガティブなことを言って、ポジティブなことをあまり言わない気がする。精神的に滅入ってくる。だからビッグチャンピオンが生まれないんだ」と褒めて伸ばすという印象がありがちだが、実際は違うようだ。それでも「いつかは私がメジャー大会で勝ちたい。そう夢見ているよ」とコメントを残した。全英オープンに出場するロレンゾ-ベラ(現地時間7月19日/スコットランド カーヌスティGL)のプレーに注目だ。

(写真提供:Getty Images)

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