タイガー、“帝王”の大会で戦線復帰
世界ランキングNo.1のタイガー・ウッズ(米)がスイングコーチなしで試練の道を歩んでいる。
現地時間3日に開幕する米男子ツアーのザ・メモリアル・トーナメント(オハイオ州ミュアフィールド・ビレッジGC)は、ゴルフ界の“帝王”ジャック・ニクラウス(米)がトーナメントホストを務め、プロゴルファーの誰もが勝利を熱望する招待競技。この大会を最も得意としているのが、1999年からの3連覇を含め過去4勝を挙げており、今年もディフェンディング・チャンピオンとして臨むタイガーだ。
今年は不倫騒動による約5か月間の出場自粛を経て、メジャー初戦のマスターズでツアー復帰。だがその後は首痛に悩まされ、予選落ちや途中棄権など緊急事態に追い込まれていた。同時に、6年間に渡りタイガーを支えてきたスイングコーチのハンク・ヘイニー氏とも決別。次は誰と一緒に自らのゴルフを作り上げるのかに注目が集まっていたが、当面はコーチなしでいくことを公言した。
今大会のホスト、ニクラウスは史上最多のメジャー18勝を誇る偉大なる先達。現在メジャー14勝でニクラウスに最も近いタイガーは、その記録を抜くことを大きな目標としてきたが、思わぬ事態に追い込まれていることも確かだ。ニクラウスは大会前に「今年、タイガーがメジャーで優勝できれば記録更新は時間の問題だ」と口にしている。この期待に応えるためにも、まずは4試合ぶりのツアー出場となる得意大会に勝って、偉大な先輩の目の前で心身ともに復活したことを示したいところだ。
もちろん、タイガーに代わり世界ランク1位の座を狙うフィル・ミケルソン(米)、アーニー・エルス(南ア)、ローリー・マッキルロイ(北アイルランド)ら実力者たちも揃って参戦。打倒タイガーを旗印に激戦を繰り広げる。
日本勢からは今田竜二がただ一人出場。“帝王”の祝福で2008年以来となる米男子ツアー2勝目を飾ろうと、難コースのミュアフィールド・ビレッジに挑む。